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【外遊びとゲームの共存的視点について】療育経験を通して考える

投稿日:2023年6月20日 更新日:

子どもたちの成長・発達において外遊びは大切であると考えられています。

一方、現代社会において、ゲームを中心とした最新のコンピューター技術に触れる機会が充実してきているなどテクノロジーは目覚ましい進歩を見せています。

ゲーム使用の増加が外遊びの減少を招いていると懸念される方もいるかもしれませんが、ゲームの影響そのものが直接的な外遊びの減少に繋がっているわけではありませんし、ゲーム自体は決して悪いものではありません。

 

関連記事:「【外遊びの減少とゲームの関連について】療育経験を通して考える

 

それでは、外遊びとゲームにはそれぞれどのような視点が大切であると考えられているのでしょうか?

 

そこで、今回は、外遊びとゲームの共存的視点について、臨床発達心理士である著者の経験談も交えながら理解を深めていきたいと思います。

 

 

今回参照する資料は「ピーター・グレイ(著)吉田新一朗(訳)(2018)遊びが学びに欠かせないわけ 自立した学び手を育てる.築地書館.」です。

 

 

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外遊びとゲームの共存的視点について

以下、著書を引用しながら見ていきます。

それらと競合するのではなく、他の子どもたちと一緒に、大人の介入なしで、子どもが外で遊ぶ機会を確保することです。

 

いまの世界で、子どもたちはコンピューターを使いこなす高いスキルを身につける必要があります。

 

健全な成長の視点からは、子どもたちは家から離れて、他の子どもたちと一緒に外で遊ぶ自由と機会も必要です。ここでのキーワードは、「強制」ではなく、「自由」と「機会」です。

 

著書の内容では、ゲームなどに必要なコンピュータースキルと外遊びは競合するものではなく、両方必要なものだと考えられています。

最近では、ゲームを操作するなどコンピュータースキルが必要となっていることからも、ゲームの肯定的側面が注目されるようになってきています。

昔は、子どもはゲームよりも外で遊ぶことを推奨されていたと思います。

ゲームをやる子どもに対して周囲の大人はネガティブな捉え方をしていた所が強かったと思います。

しかし、最近ではゲームなどを初めとした様々なテクノロジーに触れる機会が大切だという認識に社会そのものが変化してきたように思います。

まさに、コンピュータースキルは社会の中で生きていくために必須のスキルだと理解されるようになってきたということです。

そして、ゲームもその中の一つであるといった要素が少なからずあります。

 

一方で、外遊びは昔も今も変わらず子どもたちの健全な成長・発達において大切だと考えられています。

そして、外遊びを行う上で重要な点が、子どもたちが外で遊ぶ〝自由″と〝機会″を保証することだと著書には記載されています。

子どもたちは大人の強制から一時的に解放され〝自由″な時間と環境を他児と共有することで、〝自己コントロール力″を高めていきます。

〝自己コントロール力″を高めていくために、外遊びの〝機会″を保証していくことが大切です。

こうした観点より、外遊びとゲームは互いに競合・対立するものではなく、共存していくという理解がとても大切だと考えます。

 

 

著者の経験談

著者が関わる子どもたちの多くは、外遊びとゲームの両方が大好きです!

著者が勤める事業所はゲームをする機会はほとんどありませんが、自宅でゲームを楽しんでいる話、今ハマっているゲームの話を子どもたちからよく聞きます。

ゲームを日頃から行っていることもあり、機械いじりはスムーズにできる子も多くいます。

自分が子どもの頃とは比べものにならないほど、コンピューターへの操作方法の習得が早いといった印象を受けます。

もちりん、タブレットやパソコンに日頃から接する頻度が高くなっていることも習得のはやさとしてあるかと思います。

一方で、外遊びは事業所では人気の高い遊びの一つであり、例えば、事業所の庭で砂遊び、公園の遊具遊びや自転車遊び、公園や広場で追いかけっこ、河原で石投げ、などがあります。

ゲーム好きな子どもたちの多くは、同時に外で体を使って全力で楽しむことを欲しています。

例えば、室内で、一人でじっくり遊ぶことが好きな子も、一度、外遊びの楽しさを覚えると、〝また行きたい!″と著者に伝えてくることが多くあります。

一見すると同じ遊びの繰り返しとも思える外遊びも(実際には違いますが)、子どもたちは小学校高学年になっても飽きずに行う様子が見られています。

こういった療育経験からも、子どもたちにとってゲームも大切な遊びの一つであり、そして、外遊びもまた大切な遊びだと感じます。

 

 


以上、【外遊びとゲームの共存的視点について】療育経験を通して考えるについて見てきました。

著者が子どもの頃には、ゲームにも全力!外遊びにも全力!でした。

そして、それぞれの遊びを通して身についた力と楽しかった思い出が豊富にできたと思います。

そのため、どちらの遊びも著者にとってとても大切な遊びであったと実感しています。

私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も子どもたちに楽しい活動を提供していけるように、様々な遊びに全力で取り組んでいきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

 

関連記事:「【外遊びの減少の理由とは何か?】2つの理由に加えゲームとの関連性から考える

 

ピーター・グレイ(著)吉田新一朗(訳)(2018)遊びが学びに欠かせないわけ 自立した学び手を育てる.築地書館.

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