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【発達障害児の〝こだわり″への対応】行動を切り替えるための関わり方

投稿日:2023年7月7日 更新日:

発達障害児の中には、〝こだわり″が多くあります。

中でも、自閉症の人たちには、強弱の差はありながらも〝こだわり″が顕著に見られます。

著者も自閉症をはじめ様々な発達障害の子供たちと療育現場を通しての関わりがあるため、〝こだわり″行動への理解と対応が必要になります。

子供たちは一度〝こだわり″モードになると他のことに注意を切り替えることが難しい場面があります。

 

それでは、〝こだわり″行動の中で切り替えが難しい子供にはどのような対応方法があると考えられているのでしょうか?

 

そこで、今回は、発達障害児の〝こだわり″への対応について、行動を切り替えるための関わり方を例に理解を深めていきたいと思います。

 

 

今回参照する資料は「小嶋悠紀(2023)発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル.講談社.」です。

 

 

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〝こだわり″への対応:行動を切り替えるための関わり方

著書の中では、〝こだわり″への対応について複数の方法が記載されています。

その中で、著者の療育現場でも効果があったと感じるもの(納得のいくもの)4つを取り上げて見ていきます(以下、著書引用)。

呼吸を見てタイミングをはかる

 

子どもと「終わり」を決める

 

アラーム付きの腕時計をわたす

 

「切れ目」を伝えておく

 

 


それでは次に、それぞれについて具体的に見ていきます。

 

呼吸を見てタイミングをはかる

以下、著書を引用しながら見ていきます。

こだわり行動が出ている子を、落ち着いて観察しましょう。

すると、一瞬、動きが止まって、マンガのように「ふう」と息をつく瞬間が見つかります。そこが声をかけるチャンスです。

 

呼吸を見てタイミングをはかる″ためには、日々の子供の様子をしっかりと観察する必要があります。

〝こだわり″は永遠に続くものではなく、必ず終わりがきます。

〝こだわり″行動が終わる(一区切りつく)タイミングは、著書にあるように、動きが止まり、息を吐く様子が見られた時です。

著者の経験でも、事前に設定していた時間で終わりがなかなか難しい時には、その子の終わりのタイミングを動作や呼吸などをヒントに終わりを伝えるタイミングを見計らい、声をかけることがあります(あまり自覚はしていませんでしたが)。

切り替えを促すためには、その子の活動の様子を観察し、終わりのタイミングを待ち、良きタイミングで声をかけることで次への活動に気持ちが切り替わることができる場合もあると感じています。

 

 

子どもと「終わり」を決める

以下、著書を引用しながら見ていきます。

こだわり行動を終えるタイミングは、子どもに決めさせたほうがいいのです。

 

〝こだわり″行動の切り替えを促すために、関わる大人の方が〝終わり″を決めることもあります。

もちろん、ある程度満足している場合には、切り替えが可能なこともあるかもしれませんが、大切なことは著書にあるように終わりのタイミングを子どもに決めてもらうことです。

著書の経験でも、子どもに〝あとどのくらいで終わりにできるかな?″〝あと何回?″〝あと何分?″などと聞くことで、自分から納得して行動を切り替える場合もよくあると感じています。

 

 

アラーム付きの腕時計をわたす

著書には、アラーム機能付きの腕時計を使用し、活動前にアラームをセットし、音がなったら終わりと伝える方法が記載されています。

著者の経験では、子どもが自分用の腕時計を持ってきたことがありました。

その際に、普段はあまり時間を気にしない子どもがよく腕時計を見て時間を管理する様子がありました。

そして、終わりの時間をしっかりと守る様子が普段以上に見られたこともありました。

もちろん、腕時計以外にも、アラームを活用すること(音で終わりを伝える)、時計で残り時間を見せること(視覚的に終わりを伝える)、などは有効な切り替え支援だと感じています。

 

 

「切れ目」を伝えておく

著書には、切り替えを分かりやすく伝える方法として以下の3つの方法が記載されています(以下、著書引用)。

①予定の区切れ目を明確にする

②予定の区切れ目を時間で示す

③前の活動と違う活動でシフトさせる

 

「切れ目」を伝えるとは、①スケジュール表の活用(その日の予定など:現在地を確認できる)、②スケジュール表のそれぞれの活動時間をタイマーや砂時計などで示す、③活動から次の活動に移る際にそれまでとは違う活動をはさむ、などの方法があると著書には記載されています。

著者の経験でも、その日の活動スケジュールを事前に伝える(個別・全体への提示)ことや、残りの活動時間をこまめに伝えること、そして、活動A→活動Bに移行する際にブレイクタイムをはさむなどの対応を取ることで、子どもの切り替えがよりスムーズになることを実感しています。

 

 


以上、【発達障害児の〝こだわり″への対応】行動を切り替えるための関わり方について見てきました。

これまで見てきた対応方法は、〝こだわり″行動だけではなく、子供の切り替えを促す方法として様々な場面で適応できるかと思います。

私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も療育現場で関わる子供たちが活動をうまく終えることができるために、スムーズに切り替えができるために、実践からの学びを大切にしていきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

 

関連記事:「【発達障害児の〝こだわり″への向き合い方】療育経験を通して考える

 

小嶋悠紀(2023)発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル.講談社.

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