療育現場などで発達障害の人たちと関わっていると、彼らの中には友だちを求めてくる人、成長と共に対人意識が高まり友だち関係を築くようになるなど、様々なケースが見られます。
一方で、友だちが欲しいが学校など身近な環境ではできない、関わり方がわからないなど難しさを抱えていることもあります。
こうした内容を通して、私も含め、周囲ができる取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか?
今回は発達障害の人が友だち関係を築くために周囲に何ができるかについて、私の療育現場(放課後等デイサービス)での体験を踏まえて大切だと思う点についてお伝えしていこうと思います。
以上を踏まえ、今回は3つの視点からお話したいと思います。
①出会える環境を作る
まずは、当然ですが出会いの場がなければ進展がありません。私が現在勤めている放課後等デイサービスもその一つの役割として機能しています。
中には、何年間も同じ事業所にいながらも、ほとんど話したことがなかったお子さんたちが、何かのきっかけで急に仲が良くなったケース、遊びなどの活動を共にすることで徐々に仲が良くなってきたケースなど友だち関係にもいろいろなパターンがあります。
特に学年が上がるにつれ、友だち関係を強く求めるお子さんたちが多く見られます。そうした場を学校以外でも提供していくことが大切かと思います。
②遊びのルールを作る
発達障害の人たちは、自分たちでルールを考えたり、ルールを理解し守ることが難しいケースが多く見られます。また、ルールを直ぐに逸脱する子もいます。
まずは、大人がしっかりと遊びのルールを設定することが大切になります。私が見てきた子どもたちも、ルールの定着には時間を要しますが、成長に伴い、ルールへの理解が高まり、ルールの中で他児とうまく遊べるようになった子どもたちも多くいます。
ルール作成に関しては、わかりやすさを前提に、できるだけ公平になるように、そして、情報量を多く提示しないことが重要になります。
そして、すぐに定着することを目的とはせず、思考錯誤を重ねる必要もでてきます。
私がいる事業所では集団遊びの前に、ルールの確認を事前に伝えることをとても大切にしています。
③個々の対応や配慮をする
ルール設定も大切ですが、発達障害の人には様々な特性があります。例えば、他児の意図がうまくくみ取れない、衝動的に自分が思ったことをやってしまう、遊びのルールの理解が難しいなど、様々なお子さんたちがいます。
その際に、個々への対応や配慮がとても重要になります。
遊びにはルールがありますが、そのルールの理解度は人に応じて異なります。また、ルール内でも、不確実要素が多く、臨機応変に考えや行動を変える必要がでてきます。そんなときには、個々の特性や理解度などに応じて、大人がサポートを工夫する必要性が高まります。
現場でやっているとこの点がもっとも難しいと感じます。
以上、発達障害の人が友だち関係を作るために周囲ができることについて、私の療育現場での体験を中心にお伝えしてきました。
つまり、発達障害の人たちが苦手なものには、①出会いの場を自分で探す難しさ、②活動の中のルールを理解する難しさ、③発達障害の特性上、他児と関わることの難しさがあることが考えられます。
もちろん、周囲のサポートの量や質は個々に応じてだいぶ違いがあります。そして、その違いを理解し、独力で解決が難しいという認識をもって周囲がサポートしていくことがとても大切だと感じます。
今後も子どもたちが友だち関係を作っていけるように周囲からのサポートをしっかりと心掛けていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。