〝遊び″と言えば、一体どのようなイメージが思い浮かぶでしょうか?
人によって、自由、主体性、楽しい、没頭、欲求など様々なイメージがあると思います。
それでは、そもそも遊びとは一体どのような特徴から成ると考えられているのでしょうか?
そこで、今回は、遊びとは何かについて、臨床発達心理士である著者の経験談も交えながら、遊びが持つ5つの特徴から理解を深めていきたいと思います。
今回参照する資料は「ピーター・グレイ(著)吉田新一朗(訳)(2018)遊びが学びに欠かせないわけ 自立した学び手を育てる.築地書館.」です。
遊びとは何か:遊びの5つの特徴を通して考える
著書に中では、遊びには様々な特徴がありながらも、大きくは次の5つに集約されると考えられています(以下、著書引用)。
(1)遊びは自己選択的で、自主的
(2)遊びは結果よりも過程が大事
(3)遊びの規則は、参加者のアイディアに導かれる
(4)遊びは想像的
(5)遊びは、能動的で、注意を怠らず、しかもストレスのない状態で行われる
それでは次に、それぞれについて具体的に見ていきたいと思います。
(1)遊びは自己選択的で、自主的
遊びの特徴と言えば、自己選択で決めることができるということです。
そのため、〝自由に選べるもの″といった意味合いが強く、逆に、周囲から強制的に課せられたものは遊びには該当しないと言えます。
そして、遊びには内発的動機づけのもと、自分で決めるという自主性が大切になります。
著者が関わる子どもたちの様子を見ても、自分たちでやりたい遊びを決め、その遊びに没頭している姿こそまさに遊びであると実感することがよくあります。
(2)遊びは結果よりも過程が大事
遊びは、何か報酬や結果・成果のために取り組むというよりも、今取り組んでいる過程が大切だと言えます。
つまり、何か目的・目標のために取り組むものではなく、活動それ自体が目的になっているということです。
著者が関わる子どもたちもまた、遊びの目標・目的などは遊びの内容によって設定されていることもありますが、それ以上に、その遊びを行っている最中に大きな喜びや没入感を持ちながら取り組んでいる印象があります。
(3)遊びの規則は、参加者のアイディアに導かれる
遊びの中でも、ルールや規則があります。
一方で、その規則は周囲からの強制といった意味合いよりも、遊びに参加する人たちによって生み出されたものがベースとなっている所が強くあります。
著者が関わる子どもたちの遊びの中にも様々な規則(ルール)があります。
その規則は、子どもたちがお互いの合意のもと、安全に楽しんで遊べるように著者も含めてみんなで考えて作り出されたものが多くあります。
こうして生み出された規則は、子どもたちの内発性によるところが強いため、子どもたちが進んで守ろうとする傾向があるように思います。
(4)遊びは想像的
遊びには想像力が必要になります。
それは、嘘と本当を行き来する(区別する)ということでもあります。
著者が関わる子どもたちも、たくさんの想像的な遊びをします。
例えば、戦いごっこ、お店屋さんごっこ、病院ごっこ、電車ごっこ、警察ごっこ、など様々な遊びが行われています。
こうした遊びをしている最中には、本当ではないこと、つまり、想像性を大きく働かせている状態だと言えます。
子どもたちの遊びの様子を通して、想像力を高めているのだと実感させられることがよくあります。
(5)遊びは、能動的で、注意を怠らず、しかもストレスのない状態で行われる
遊びは能動的であり、規則(ルール)に注意を向ける力を求められる中でも、ストレスのない状態だと考えられています。
ストレスが無く、そして、没頭している状態において、人は高いパフォーマンスを発揮することがあります。
著者が関わる子どもたちも、遊びを通して柔軟な思考力、想像力・創造力などを発揮する様子が見られています。
以上、【遊びとは何か?】遊びの5つの特徴から考えるについて見てきました。
遊びには様々な特徴があります。
以上の5つの特徴が多く含まれているほど私たちはその活動を〝遊び″だと捉える傾向があると言えます。
著者も5つの特徴を持ちながら、子どもたちと遊んでいる感覚が強い時の方が、遊びに没頭できているなど、良い関わり方ができていると感じます。
そのため、5つの特徴を時々見直すことは必要だと思います。
私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も療育現場で子どもたちと楽しく遊ぶことができるように、そして、子どもたちと楽しい思い出がたくさんできるように日々の遊びに全力で取り組んでいきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
関連記事:「【遊びの6つのタイプについて】療育経験を通して考える」
ピーター・グレイ(著)吉田新一朗(訳)(2018)遊びが学びに欠かせないわけ 自立した学び手を育てる.築地書館.