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【発達アセスメントとは何か?】療育経験を通してその重要性について考える

投稿日:2023年1月17日 更新日:

著者は療育現場で発達に躓きのある子どもたちと関わっているため、〝アセスメント″という用語をよく活用しています。

アセスメントは、評価・査定といった意味があります。

アセスメントには、様々な種類のものがありますが、その中には、〝発達アセスメント″という用語もあり、〝気になる子″など保育現場などで活用されています。

 

それでは、〝発達アセスメント″とは一体どのような特徴があるのでしょうか?

 

そこで、今回は、発達アセスメントとは何かについて説明していきながら、臨床発達心理士である著者の療育経験を踏まえて、発達アセスメントの重要性を認識する療育経験の大切さについて考えを深めていきたいと思います。

 

 

今回参照する資料は「本郷一夫(編)(2008)子どもの理解と支援のための発達アセスメント.有斐閣選書.」です。

 

 

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発達アセスメントとは何か?

以下、著書を引用しながら見ていきます。

発達アセスメント(developmental assessment)を改めて定義すると次のようになる。すなわち、「人を理解し、人の行動や発達を予測し、その発達を支援する方法を決定するために行われる測定・評価」と定義される。

 

この発達アセスメントには、大きく「理解するためのアセスメント」と「支援するためのアセスメント」の2側面がある。

 

著書の内容から、発達アセスメントとは、人の発達を理解する側面と、人の発達を支援するという二つの側面があるということがわかります。

人間の発達には、個人要因・環境要因など様々な要素が相互に関連しています。

また、発達にも段階(発達段階)があること、様々な機能(運動・認知・言語・社会・情動)が連関(発達の機能間連関)しています。

発達″という言葉の中には、非常に多くの要素が含まれており、要素間の理解と、理解に基づいた将来の発達を予測するという視点が大切です(発達的視点)。

 

 

関連記事:「臨床発達心理学とは?-療育経験からその視点の重要性を考える-

関連記事:「発達の機能間連関とは?-療育経験を通してその大切さを考える-

 

 

〝発達アセスメント″の重要性を認識する療育経験の大切さについて

ここからは、著者の経験を踏まえて、〝発達アセスメント″の重要性を認識することができた療育経験の大切さ・必要性について見ていきます。

 

著者が療育を始めた当初はわからないことが非常に多くありました(今もですが・・)。

例えば、人はどのような発達過程を辿るのか?より良い発達支援を行うには何が大切なのか?など、療育経験を通して様々な疑問が出てきました。

こうした疑問は、ある種、〝発達とは何か?″という問いに還元できるように思います。

つまり、人の発達を理解するという側面、理解を踏まえて支援するという側面が、必然的に経験を踏まえた様々な問いの中に組み込まれていたように思います。

 

一方で、経験が浅い状態にあると、人がどのように発達するのか?という問いに対して、知識はあっても経験という身体知がないと理解が難しいように思います。

それは、ある程度、療育経験を重ねてきた今だから感じることでもあります。

ある程度の療育経験があると、人がどのような過程を経て発達していくのかという理解が経験を通して、つまり、身体知となって理解することができてきます。

しかも、様々な子どもたちを見続けていると、発達のバリエーション(多様性)への理解も増えていきます。

そして、様々な子どもたちに対して、どのような関わり方が良いのかという支援に関する理解も経験から分かってきます。

こういった経験からの理解があって初めて、発達とは何か?必要な支援とは?など、様々な発達のバリエーションを含めた発達過程への理解とより良い支援方法などが見えてくるように思います。

 

今になって思うことは、ある程度の療育経験があってようやく〝発達アセスメント″の意味や重要性が分かってきたということです。

学生時代に〝発達アセスメント″を学び始めた当時の著者はその意味や必要性が頭で何となく認識している状態でした。

しかし、今では、知識に加え療育経験を通した実感を伴う理解が深まったことで、〝発達アセスメント″の重要性がだいぶ見えてきたように思います。

繰り返しになりますが、それは療育経験を通して、これまで関わってきた、そして今も関わっている子どもたちの〝発達″への問いや理解から多くのヒントを得ることができたからだと実感しています。

 

 


以上、【発達アセスメントとは何か?】療育経験を通してその重要性について考えるについて見てきました。

発達を理解すること、理解に基づいた支援方法を考えるという〝発達アセスメント″は、実際の所簡単ではないように思います。

裏を返すと、それだけ専門性が問われているということなのだと思います。

私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も発達への理解を継続して学び続けていきながら、より良い支援について考えを深めていきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

本郷一夫(編)(2008)子どもの理解と支援のための発達アセスメント.有斐閣選書.

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