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【不登校への対応方法】不登校にある〝3つの時期″を通して考える

投稿日:2024年1月7日 更新日:

 

不登校の小中学生は年々増加傾向にあります。

不登校になる要因は個々によって様々な違いがあり、また、不登校の過程もまた様々な時期があると考えられています。

 

それでは、不登校にはどのような時期があると考えられているのでしょうか?

 

そこで、今回は、不登校への対応方法について、不登校にある〝3つの時期″を通して理解を深めていきたいと思います。

 

※この記事は、臨床発達心理士として10年以上療育現場に携わり、修士号(教育学・心理学)を有する筆者が執筆しています。

 

 

今回参照する資料は「下島かほる(2019)健康ライブラリーイラスト版 登校しぶり・不登校の子に親ができること.講談社.」です。

 

 

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不登校にある〝3つの時期″と対応方法について

著書には不登校には大きく〝3つの時期″があると記載されています。

そこで、以下に、不登校にある〝3つの時期″について著書を引用していきながら、合わせてそれぞれの時期の対応方法についても見ていきます。

 

1.初期(不登校開始期)

初期(不登校開始期)

体調不良を訴えるなど、学校を休む日が増え始める。遅刻や早退、保健室などで過ごすことが増えたりすることもある

 

いわゆる〝登校しぶり″が始まる時期から、欠席日数が増えたり、遅刻や早退が増加する不登校開始期、つまり、〝初期″の時期です。

〝登校しぶり″は、急に始まるというよりも、子どもが様々な不安や嫌な気持ちを悩む抜いた末に生じるものです。

そのため、学校への行き渋りが始まる前から、すでに登校しぶり・不登校の前兆はある場合が多いです。

この〝初期″への対応方法としては、これまでできていた頑張りや学校での行いが難しくなっているため、子どもの行動・心に少しブレーキをかける必要があると著書には記載されています。

つまり、これまで通常通りやっていたことやできていたことを無理にさせないような配慮が必要になるということです。

 

 

2.中期(ひきこもり期)

中期(ひきこもり期)

学校には行かなくなり、ほとんど家庭で過ごすようになる。昼夜逆転の生活になったり、学校の話をいやがって家族とのかかわりを避けようとしたりすることも

 

学校に行かなくなる時期、〝ひきこもり″の時期が〝中期″になります。

つまり、〝不登校″の渦中の時期だということです。

この時期は、完全に心と体のエネルギーが枯渇している状態になります。

そのため、自宅での生活が大半となり、生活リズムが狂い始めたり、家族と会話をほとんど取らなくなるなど家族との距離がさらに離れていく時期とも言われています。

この〝中期″への対応方法として、心と体のエネルギーを充電する時期だと考え、しっかりと休息するように心がけていく必要があります。

 

 

3.後期(回復期)

後期(回復期)

家族との会話が増え、学校や進路のことを気にするような発言が見られることも。外出も増える

 

少しずつ気持ちが前向きになり行動意欲が湧いてくるのが〝後期″、つまり〝回復期″です。

家族との会話が増えたり、学校関係の話や自分の将来の話ができるようになります。

また、これまで自宅にひきこもっていた状態から外出することも増えていきます。

この、〝後期″への対応方法として、過度な回復を期待するのを避け、焦らずゆっくりと対応していく必要があります。

気持ちが前向きになったとしても、そのまま順調に進んでいかないことも念頭においてじっくりと子どもの心に寄り添っていくことが重要です。

 

 


以上、【不登校への対応方法】不登校にある〝3つの時期″を通して考えるについて見てきました。

不登校といっても子どもたち一人ひとりの状態は違うということが、今回取り上げた〝3つの時期″を通してさらに理解を深めることができると思います。

そして、不登校への対応方法には、時期による違いがある一方で、大切なことは子どもの気持ちに寄り添うこと、そして、焦らずゆっくりと対応することにあると思います。

私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も不登校・登校しぶりについての理解を深めていきながら、学校や家庭と連携を取りながら療育現場での関わり方を見直していきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

 

関連記事:「【不登校・登校しぶりへの対応方法】3つのポイントから考える

 

 


不登校に関するお勧め書籍紹介

関連記事:「不登校に関するおすすめ本【初級編~中級編】

 

下島かほる(2019)健康ライブラリーイラスト版 登校しぶり・不登校の子に親ができること.講談社.

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