〝発達心理学″とは、人が生涯を通じて心と体を成長・発達させ、変化していく過程を研究する学問です。
発達心理学の知識を学ぶことで、〝人″という存在がいかに多様な環境からの影響を受けながら時間軸の中で変化していくといった理解を深めていくことができます。
それでは、発達心理学をより深く理解する上でどのような知識が必要になるのでしょうか?
そこで、今回は、発達心理学を理解する上で非常に参考になるおすすめ本5選【中級編】について紹介していきます。
実際にこれから紹介する本を通して著者自身、発達心理学に関する理解が深まった、支援の役に立った等、有益な知識を得ることができました。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
1~5の番号はランキングではありません。紹介内容を見て入りやすい本から手に取って頂けるといいかと思います。
1.よくわかる発達心理学[第2版]
様々な発達心理学研究に関わる人たちによって書かれた本です。
内容としては、胎児期・新生児期~成人期後期・老年期までの各ライフステージにおける発達の特徴や課題点などが記載されています。
この本を通して、〝発達″の概念が〝生涯″にわたる概念であるということを学ぶことができます。
発達心理学をはじめて学ぼうと考えている方、発達心理学の知識の総体を理解したいと考えている方には特にお勧めです。
2.発達心理学[第2版]:周りの世界とかかわりながら人はいかに育つか
発達心理学領域の研究者の人たちによって書かれた本です。
内容としては、乳児期~老年期までの各ライフステージの発達の特徴について書かれています。
タイトルにある通り、人は周囲の世界と関わることでどのような変化を遂げて育っていくのかが様々な研究知見を通して説明されています。
各章をさらに深めたい方の人のための文献案内も非常に参考になります。
発達心理学に興味のある方、学ぼうと考えている方にお勧めです。
3.臨床発達心理学の基礎
発達心理学の拡張、発達心理学を基盤として臨床現場に活用することを目的として誕生した学問が〝臨床発達心理学″になります。
そのため、実際の現場の中で発達心理学の知識の活かし方を学びたいといった問題意識を持たれている方にお勧めです。
この本は、臨床発達心理士の資格を学ぶためのテキストになっていますが、資格以外の目的としても大いに学べる点があります。
4.資料でわかる 認知発達心理学入門
〝認知″とは〝物事を知る働き″とも言われていますが、認知発達心理学は、発達心理学の中でも認知の変化・発達に焦点を当てています。
この本の内容では、子どもを対象に、表象(ある対象を別の何かであらわすこと)世界に焦点を当てて、表象世界のはじまり、表象世界のひろがり、外的表象の理解とその使用、障害をもつ子の理解、から構成されています。
一見難しくも思える表象といった内面の心の発達過程について非常に分かりやすく説明している点がこの本の魅力です。
子どもの認知の変化・発達について興味のある方にお勧めです。
5.人間関係の生涯発達心理学
心理学の専門家の人たちによって書かれた本です。
この本では、〝人間関係″に焦点を当てて、その発達について胎児期~超高齢期までを対象に考察が深められています。
各ライフステージにおける特徴が〝人間関係″をキーワードに書かれているため、〝人間関係″の中で人はどのように発達していくのかに関心のある方にお勧めです。