放課後等デイサービスでは子どもたちとの関わりだけではなく、保護者との関わりも多くあります。
そこで、今回は、放課後等デイサービスでの現場での経験を通して、保護者支援について大切だと思う点についてお話していこうと思います。
体験談
保護者支援で大切にしていること→保護者の心の揺らぎを感じること
放課後等デイサービスでは、事業所での利用後に、ご自宅に子どもたちを送迎しますが(休日などは行きも)、その際に、保護者の方とお話する機会があります。
次の送迎や業務もあるため、保護者の方と長く時間を取って話すということは難しいですが、短い時間で事業所での過ごしの様子やこちらの取り組みなどをできるだけ端的に伝えるようにしています。
保護者の反応や相談なども個人差があり、色々と質問してくる方もいれば、あっさり話を終える方もいます。
また、長期間関わっている保護者の方では、こちらの言いたいことがスムーズに伝わるようになるなど、時間経過に伴って会話の内容などが変化してくることもよくあります。
例えば、最初はお子さんの過ごしの様子がなかなかイメージできない、どのようにスタッフが関わっているのかよくわからないなど、なかなかイメージが持てない保護者の方もいます。しかし、時間が経過するにしたがって過ごしの具体例なども増えていき、うまく伝わるようになっていきます。
また、保護者の方の中にも様々なニーズがあり、放課後安心して過ごせる環境が欲しいという思いが強い方もいれば、障害特性に配慮した関わりなどから子どもの成長を促して欲しいという思いがある方もいます。
私自身、長年子どもたちと、その保護者の方と関わってきて大切だと感じるのは、子どもたちはそれぞれのペースで成長・変化し、それを見守る保護者の方の心も常に揺らぎながら成長していき、我々スタッフも同様に、子どもと保護者の方の心の揺らぎに寄り添うということがとても大切だと感じます。
我々スタッフは、子どもたちの発達段階や発達特性などへの配慮や支援を行っていますが、どのような関わりが正解だったのかは結局のところわからない場合が多くあります。
もちろん、○○の関わりの方がより良い関わりというものはあるのかもしれませんが、その関わりがベストかどうかはわかりません。
また、関わりの過程の中で、ある時期は壁にぶち当たり、後退・停滞してしまうこともありますが、そうした一見マイナスに見える現象も発達過程の中では生じるのだと思います。
そして、こうした変化は子どもたちだけではなく、保護者の方にも当然起こってくるものだと思います。
例えば、障害受容の難しい保護者の方が、少しずつ、お子さんの障害特性を理解し、得意な所や良い所、苦手な所などを理解していくには様々な心境の変化があるかと思います。
私も、子どもたちと関わっていく過程の中で、良い所も関わりが難しい所も時間経過の中で様々見えてくることがあります。
我々スタッフの心境も絶えず揺らぎながら成長していくのだと思います。
このように、子どもたちの成長・変化を観察・理解し、保護者の方の心の変化に寄り添い、また、それを感じているスタッフ自らの心理を内省することが保護者との関わりにおいてとても大切なことかと思います。
つまり、子ども-保護者-スタッフ(自分)のそれぞれについて深く理解しようとする姿勢がとても重要だと思います。
著者のコメント
保護者の方の心理は子どもの成長に伴い大きく揺らぐものだと思います。
私自身、正解のない状態の中で、いかにして保護者の方により添えるのか、そして、前進するためアイディアや提案などはないかということを念頭に置き、今後も現場での実践を大切にしていきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。