発達障害の領域は、ここ10数年で非常に目まぐるしく変化・進歩を遂げています。
今回は、発達障害領域の、現在と過去を振り返りながら、未来について今後さらに必要となる視点について、個人的な意見も踏まえてお伝えしていきます。
それでは、次に、現在→過去→未来の順でそれぞれお伝えします。
発達障害領域の現在
最近になって、発達障害という用語を聞く頻度が非常に多くなってきたと感じることがあります。
そう感じる理由には、以下の5点が挙げられると思います。
- テレビやSNS、書籍などからの情報により発達障害をより身近に感じることができるようになった
- 研究が進むことで発達障害の頻度が予想以上に多く、発達障害には様々なタイプがいるということがわかってきた
- 大人の発達障害が注目されるようになってきた
- 当事者自身からの発信が増えてきた
- 特別支援教育や障害者総合支援法など教育や制度が進んできた
10年以上前には、ここまで発達障害という用語が社会の中に浸透しておらず、上記の5点の内容は、ほとんど注目されていない、あるいは発展途上という状況だったと思います。
発達障害領域の過去
私が発達障害について学び始めたのは、10年以上前、そして、発達障害という概念を知ったのはさらにその数年前になります。
そこで、10年以上前に、私が目に触れることが多かった発達障害について情報について、以下3点にまとめました。
- 自閉症を中心に発達障害という用語が社会の中で認識されるようになった
- 子どもを中心に特別支援教育など個別の教育が重視されるようになった
- 書籍を通して、当事者の手記が増えてきた(海外のものを中心に)
こうして振り返って見ると、非常に変化の激しい10数年間だったと思います。
中でも、ネットの普及によって情報が発信・拡散されるようになったこと、教育や制度の充実、大人の発達障害の理解が進み始めてきたこと、様々なタイプの発達障害の研究や理解が進んできたことなどが変化として大きかったと思います。
発達障害領域の未来
以上の点を踏まえて、今後さらに必要になってくる視点について、以下7点にまとめました。
- 様々なタイプの発達障害への理解(発達特性や併存への理解)
- 子どもから大人までを通した発達的視点に立った人間理解
- より個別の理解と配慮に基づいた、教育や就労などの整備
- エビデンスに基づいた理解と支援
- ICTの普及と活用
- 共生やインクルーシブといった視点の重視
- 医療・福祉・教育・産業など様々な領域での職種の連携
以上、発達障害領域の現在と過去、そして未来について、私の個人的な経験なども踏まえて情報を整理してみました。
発達障害領域は今後もさらに進歩・発展する領域であると思います。
私自身、こうした発展に少しでも関与できるように、自分にできる身近な取り組みから実践していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。