発達理解・発達支援・ブログ

人間の多様な理解と支援を目指して!

発達支援 発達理解

発達支援(理論編):現場に理論や知識を取り入れることの意味

投稿日:2020年7月28日 更新日:

発達支援の現場で療育をしていると、様々な壁や疑問に出会うことがあります。

その壁は現状の自分では超えることができないものも多くあると感じます。

私はこれまで現場での壁や疑問に出会った際には、まずは、自分の過去の経験を頼りに解決方法を考えたり、他の職員に相談することが多かったかと思いますが、それだけではスッキリと先に進んでいけるような実感が持てなかったことも多くあります。

それは何故かと考えみると、現状の能力や理解力などに制限されてしまうため、その後の成長を考えると、常に現状の能力にとどまってしまう感覚があるからだと思います。

もちろん先輩職員からのアドバイスなどは自分の能力を引き上げてくれるものになるとは思いましたが、最終的には自分で考え、その中で見出したもの、腹落ちした感覚が自分の能力を最大限に高めるものになると感じます。

大切なのは自分自身が学び続けることであり、組織自体も学び成長し続けることが重要だと感じます。

療育の現場では発達につまずきのある人たちの理解や支援内容を検討していくことが必要になります。

つまり、自分や組織が成長し続けるためには、より深く人を理解し、相手に応じた様々な支援内容を考えていく能力が必要になります。療育現場における学びを継続するためには、「経験×理論・知識」が大切だと思います。

まず経験は当然重要です。自分の身体を通した経験がないと、そこに理論や知識を持ってきても机上の空論になることがあります。そうした前提を踏まえて、現場に理論や知識を取り入れる意味は、自分の視野を拡張させ、そして、理解を深め、新たな問いや仮説を立てる力に繋がると思います。少し複雑な表現に置き換えると、身体で感じたものを言語化するという行為は、思考のネットワークを広げ、そして、物事の本質に迫り、新しい事象を発見することに繋がるといえるのではないかと思います。

体験を言語化する力、言語化するための理論や知識の獲得とその中での試行錯誤は新たな気づきを自分に与えてれるものだと思います。

私はこれまで書籍や研修などから多くを学ぶ機会があり、まだまだ未熟ではありますが、過去の自分と対比することで多くのことを学んできたという実感があります。

今後もこのブログを通して、私がこれまで学んできたことをお伝えしていければと思います。その中で何か皆さんの課題解決のヒントになるものがあればとても嬉しいです。そして、今後もより良い発達理解と発達支援を目指していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

-発達支援, 発達理解

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

発達支援の現場で働く人たちとのコミュニケーションの取り方:新しい職場に馴染むために大切なこと

上司や先輩とうまくコミュニケーションが取れない、言いたいことが言えない、また、後輩への指導やアドバイスの仕方で悩んでいるなど、人間を相手にする職業において、通常の業務以外にも様々な人間関係上の悩みがあ …

チームで支援することで得られる喜びについて発達支援の現場から考える

療育現場など発達支援の現場で様々な子どもを支援するためにはチームとして支援がとても重要です。 チーム支援は時に意見の食い違いなどがあり難しい面がありながらも、うまくチームが機能すれば大きな力になり、得 …

チームで支援するときのリーダーの役割について発達支援の現場から考える

発達支援の現場で様々な人たちと協力して支援を行うことは大切です。 その中で、リーダーの存在は複数の人をまとめるためにも、支援の方向性を作る上でも非常に重要です。 そこで今回は、発達支援の現場において、 …

発語のない子どもたちとの関わりを通して学んだこと

私は以前、療育施設で発達につまずきのあるお子さんたちを支援する仕事をしていました。 障害の程度も様々でしたが、比較的障害が重いお子さんたちが多く、医療的なケアが必要なお子さんたちもいました。 そうした …

療育で大切な視点-発達的視点について-

療育現場で発達に躓きのお子さんたちと関わっていると、今、そしてこれからを、どのようにサポートしていけばよいのか悩むことが多くあります。 それに関連して、これまでどのような経過を辿って現在に至るのかとい …