〝知的障害″とは、知的水準が全体的な発達よりも低く、かつ、社会適応上問題がある状態のことを言います。
最近では、知能指数よりも社会適応上の問題といった観点から捉えられる傾向が強くなっています。
それでは、知的障害を理解する上でどのような知識が重要となるのでしょうか?
そこで、今回は、知的障害を理解する上で非常に役立つおすすめ本7選【初級~中級編】について紹介していきます。
実際にこれから紹介する本を通して著者自身、知的障害の理解が深まった、支援の役に立った等、有益な知識を得ることができました。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
1~7の番号はランキングではありません。紹介内容を見て入りやすい本から手に取って頂けるといいかと思います。
1.知的障害/発達障害のある子の育て方
DSM-5:精神疾患の診断・統計マニュアルでは、知的障害は、神経発達障害の中に含まれています。
つまり、知的障害もASDやADHDといった発達障害の中に医学の定義では含まれるということになります。
著書では、知的障害を含め他の発達障害についても基本的な知識を学ぶことができます。
イラストも多いため初心者にとっても読みやすい本になっています。
2.知的障害をもつ子どもの発達的理解と支援
この本では、主に〝発達的理解″〝障害について″〝知的障害の特性″〝自閉症の特性″〝支援の実際″についての知識を得ることができます。
そのため、知的障害の概要についての学びだけではなく、知的障害と非常に関連する周辺領域についても様々な学びを得ることができます。
保育や療育現場で発達に躓きのある子どもと関わっている方(関わろうとしている方)には特にお勧めです。
3.知的障害児の心理・生理・病理 エビデンスに基づく特別支援教育のために
知的障害児の心理・生理・病理について、様々な研究知見が記載されています。
知的障害児の、感覚、注意、記憶、学習、運動、コミュニケーションなど、エビデンスに基づいた支援を行いたい方にとってとても参考になります。
そのため、特別支援教育に関わろうとしている大学生・大学院生や実際の教員の方などに特にお勧めの本です。
4.知的障害のある人への心理支援 思春期・青年期におけるメンタルヘルス
知的障害のある人は、定型発達の人と比べるとメンタルヘルスの不調が高いと言われています。
この本では、知的障害のある人への心理支援についての知識を学ぶことができます。そして、具体的な支援方法についても事例を通じて様々な心理支援の実際が載っています。
知的障害のある人に関わる医療・福祉・教育・家庭の人たちにお勧めの本です。
5.知的障害の心理学 発達支援からの理解
3と同様に、この本では知的障害の心理について様々な研究知見が記載されています。
そのため、3の書籍と併せて読んで頂けると理解が進むかと思います。
この本は、大学・大学院で知的障害・発達障害について学ばれている方(学ぼうとしている方)をはじめ、実際に支援の現場で知的障害児・者と関わっている方で研究内容についても興味のある方にお勧めです。
6.知的障害を抱えた子どもたち 理解・支援・将来
知的障害児に関して、障害の定義、教育や社会資源、合理的配慮や他の発達障害との関連、性に関する問題、支援方法など網羅的に記載されています。
そのため、知的障害についての概要を分かりやすく知りたい方、知的障害児と現在関わりのある方にお勧めできる本です。
7.知的障害と発達障害の子どもたち
知的障害と発達障害は併存する割合が高いと言われています。
一方で、両者の併存をどのように理解していけばいいのか?どのように対応していけばいいのか?について書かれた本は少ないのが現状です。
本書を通して、知的障害と発達障害の関連性について分かりやすく理解することができます。
新書本で手に取りやすく、また、内容も初心者の方にも理解できるものであるため非常にお勧めです。
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