発達障害とは、ASD(自閉症スペクトラム障害)やADHD(注意欠如多動性障害)などが主なものとしてあります。
こうした発達障害の特性がありながらも、その特徴が顕著ではなくグレーな状態の人たちのことを「グレーゾーン」と言います。
さらに、「グレーゾーン」の人たちは適応障害を発症していることもまた特徴としてあります。
それでは、発達障害「グレーゾーン」を理解する上でどのような知識が重要となるのでしょうか?
そこで、今回は、発達障害「グレーゾーン」を理解する上で非常に役立つおすすめ本5選【初級編】について紹介していきます。
実際にこれから紹介する本を通して著者自身、発達障害「グレーゾーン」の理解が深まった、支援の役に立った等、有益な知識を得ることができました。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
1~5の番号はランキングではありません。紹介内容を見て入りやすい本から手に取って頂けるといいかと思います。
1.大人の発達障害 グレーゾーンの人たち
〝なんとなく生きづらい″〝理由はわからないが漠然とした不安感がある″人たちの中には、発達障害グレーゾーンの特徴を有している場合があります。
著書では、大人の発達障害グレーゾーンの人たちの困り感の内容や、診断の実施方法、関連する病気と治療、当事者の声、職場での困り事と対応について記載されています。
約100ページ程度の分量であり、イラストも多いため、初心者にとっても読みやすい本だと思います。
大人の発達障害グレーゾーンについて入門書的なものを探している当事者の方や身近にその傾向のある方との関わりがある人に特にお勧めです。
2.発達障害「グレーゾーン」 その正しい理解と克服法
精神科医の〝岡田尊司さん″が書いた本になります。
障害には至らない状態であるからこその辛さと、その背景がこの本を通して理解を深めることができます。
発達障害グレーゾーンにも、例えば、勉強が苦手、対人関係が苦手、運動が苦手、生活が乱れやすい、ひといちばい過敏など様々な困難さがあります。
様々な困難さに対して、豊富な臨床経験を持つ著者がその困難さの正体と対応について初心者にとっても分かりやすく解説しています。
3.発達障害「グレーゾーン」生き方レッスン
2と同じく〝岡田尊司さん″が書いた本になっています。
2と比べてより実践的なものとなっています。
著書は、発達障害グレーゾーンの人たちが抱える生きづらさをどのようにすれば軽減していけるのかを様々なアプローチを通して紹介しています。
そのため、自分にとって生きやすくなる方法を見つけ実践していきたいと考えている方には特にお勧めです。
2で紹介した本と併せて読んで頂くことで理解がさらに深まるかと思います。
4.マンガでわかる境界知能とグレーゾーンの子どもたち
〝マンガでわかる境界知能とグレーゾーンの子どもたち″シリーズの最初の本になります。
様々な子どもたちの問題行動の背景には、境界知能とグレーゾーンが潜んでいる可能性があるということが様々なケースから、マンガを通して学ぶことができます。
マンガでは学校といった教育現場が舞台となっているため、教育現場に関わっている方(関わろうとしている方)をはじめ、教育現場に間接的に関わることがある医療・福祉、家庭の方にもぜひ手に取って読んで頂きたい本になっています。
5.発達障害グレーゾーン
著者の〝姫野桂さん″は発達障害を抱える当事者の方です。
この本では、発達障害の傾向はあるが診断が下りない方、つまり、グレーゾーンの人たちの困難さの事例がとてもリアルに描かれています。
その他、医師による〝なぜ診断がおりないのか?″といった発達障害診断についての真実やグレーゾーンの人たちにとって必要な支援とは?についての記載もあります。
初心者の方にも読みやすい内容のためお勧めです。
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