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発達支援(回想編):療育施設での一週間を振り返る

投稿日:2020年7月22日 更新日:

前回の記事では、療育施設で初めて子どもたちと会った日を振り返りながら、当時の出来事や心境などをお話しました。

そこで、今回はその後の一週間での出来事やその時の心境などをお伝えしていこうと思います。

療育施設で子どもたちと初めて会った入園式の翌週から本格的に療育が始まりました。最初の週は、初めて入園した子どもは午前帰りとなっており、保護者の方も一緒に保育を見てもらい、まずは園に慣れる期間となっていました。

私のクラスは継続利用の子どもが多かったので、多くの子どもたちが最初の週から午後まで過ごしていました(記憶が不確かですが)。

一日の活動内容は、子どもたちが9~10時頃に登園し、まずは朝の準備をして自由遊びとなります。その後は、設定遊びをした後、自由遊びをしながら、初めて入園された子どもの保護者とクラスリーダーの方が話す時間になります。継続利用の子どもたちは、お昼を食べ、午後は、それぞに合わせた過ごしをします。

活動後は、全体での振り返り、掃除、明日の活動準備、保育記録を書くなどの時間になります。活動準備では、朝の自由遊びや設定遊びの準備が大半を占めます。例えば、朝の自由遊びにアスレチック遊びを考えた場合には、室内に事前にアスレチックを作っておく、設定遊びに「ふわふわクジラ」をやる場合には、その準備をするといった感じです(「アスレチック遊び」や「ふわふわクジラ」に関しては別の記事にその内容を書いてます)。

以上が一日の活動内容や準備などになります。

私は、活動準備に関しては遊びのイメージがつかないため、先輩保育士の指示通りに準備作業を進めました。準備を進める上で、この遊びを子どもたちがどうやってやるのだろうか?先輩職員がどうリードするのだろうか?という期待感が高まりました。

当日、子どもたちがやってくると、私は名前と顔を思い出しながら、再度確認しました。そして、子どもたちが何に興味があるのかなどよく観察しました。私は最初は子どもたちとの距離感を大切にしました。初めての大人が急に近づくと怖がる子もいると感じたため、適度な距離感をはかりながら、声をかけたりしました。

その中で数人はすぐに反応を返してくる子がいました。私はこの数人からまずは仲良くなろうと思いました。その中で、子どもたちは何に興味があり、大人に対してどういった発信をするのかを働きかけながら観察しました。

発信の方法も様々でした。服を引っ張るなどの「手引き」や、「発生」で伝えてくる子、「指差し・手差し」などジェスチャーで伝えてくる子などがおり、関わる文脈から意図を汲み取っていく感じです。

意図の汲み取りは、必ず当たるという感じはありませんが、繰り返すことで予測がついてきます。この予測がつくということがとても大切で、ここまでくると大人からの働き掛けにも意図がしっかりと出てきます。

私はこうしたやり取りを、ある一人の元気な男の子と最初の一週間たくさんやりました。その子は、とにかく体を使ってダイナミックに遊ぶことが好きで、私も体を使って遊ぶのが好きでしたので、この子は自然と私に寄ってくることが増えてきました。

こうして、最初の一週間目には、ある男児と体を使った遊びを通したやり取りが生まれることで、関係性の前進や言葉ではない(専門用語では前言語期)やり取りを感覚的につかむことができたと思います。

一方で課題もたくさんありました。遊びをリードすることです。遊びをリードするためには、その遊びのもつ狙いと子どもの発達段階、そして、子どものその時々の心境をくみ取ることが重要になります。これらがほとんど何もできずに、というよりかは、何もわからずに終わった最初の一週間だったように思います。

同時に痛感したのは、大学での学びと現場は違いうということです。現場ではとにかく目の前の課題やこなすべき作業の量が非常に多くあります。また、問題の解決法なども多様です。答えが明確にないということ、課題設定を自分で立てる必要があること、こうした課題や答えを他の人とうまくコミュニケーションをはかりながら取り組むということが必要でした。

ですので、これまでの学びを一度手放し、現場での学びを再度自分なりに考えてみようと思いました。身体での経験を重ねていくという作業です。大学での学びは後々、非常に意味があると思った場面がたくさんありますが、また別の機会にお話します。

こうして課題が山積したと同時につかめたものもある一週間でした。やはり子どもたちと関わることはとても楽しいと感じた一週間でしたので、やりがいは感じました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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