著者は長年、発達障害など発達に躓きある子どもたちへの療育をしています。
療育を通して、子どもたちの成長・発達を感じる喜びや、生きにくさを支えることの大切を実感することが多くあります。
著者も含め、支援者という立場の人たちは、療育に対して様々な思いを持って取り組まれているかと思います。
それでは、子どもたちを支える支援者側の立場の人たちは、どのような大切な思いを持って療育をしているのでしょうか?
そこで、今回は、療育で大切なこととして、著者の経験を例として、支援者の視点から子どもたちへの療育で何を大切にしているのかをお伝えしていきたいと思います。
療育で大切なこと【支援者の視点に立って考える】
著者が大切としているものは、1.子どもたちを楽しませたい、2.つらい思いを受け止めたい、3.自信をつけさせたい、の3つがあります。
上記の3つは、専門的な知識を通しての大切さというよりも、療育をはじめた当時も今も変わらずに持っていることです。
それでは、それぞれについて見ていきます。
1.子どもたちを楽しませたい
子どもたちが事業所を楽しみにしてやってくる姿、楽しく遊んでいる姿、そして、帰り際、楽しそうにして帰る姿は何よりも著者の喜びでもあります。
こうした姿を見ることで、〝もっと頑張ろう!″、〝子どもたちが楽しく過ごすためにはさらに何が必要か?″という次の活動の質への動機付けになります。
著者の療育経験の過去を振り返って見ると、決して楽しいことばかりではなく、大変だと感じる活動も多くありました。
大変だと感じた過去があったからこそ、日々を楽しく過ごすこと、楽しさを作り出すことの重要性を強く感じることができるのだと思います。
療育の本質は、日々の生活を子どもたちが安心して楽しく過ごすこと、そして、自信をつけていくことにあるのだと思います。
そういった意味で、子どもたちを楽しませたい、という思いはとても大切だと思っています。
2.つらい思いを受け止めたい
発達に躓きのある子どもたちは、定型児よりも悩みや困難となる場面が多くなることがあります。
そのため、日々の子どもたちの困りごとや子どもたちからの発信を丁寧に理解していく姿勢がとても大切だと思います。
子どもたによっては、つらい思いの表現方法がうまくできなかったりするなど、一人でふさぎ込んだり、反抗的な態度で表出することもあります。
その中で、少しずつ、子どもたちの思いに寄り添い、つらい思いを丁寧にくみ取っていく中で、少しずつ大人との信頼関係が生まれ、つらい思いを伝える力もついてくるのだと実感しています。
つらい思いへの共感・理解があるからこそ、楽しい思いを共感・共有することもできるのだと思います。
3.自信をつけさせたい
療育の本質の一つに、自尊心や自己肯定感を育むことがあます。
自分に対する自信は、周囲の言葉がけや評価によって変わっていきます。
自分は○○が得意、○○という良い性格がある、などの自己を肯定する力は、他者がその子の行動をよく観察し評価することで育まれていくのだと思います。
自己を肯定する力のある子、自信のある子は、周囲に対しても優しく振る舞う様子が多いと感じます。
子どもたちを支える側として、日々の子どもたちの些細な行動であっても良い点をできるだけ多く見つけ、すぐに褒めるというフィードバックを返していくことが自信をつけていくものになると思います。
著者との関わり、著者がいる事業所での過ごしによって、少しでも先に繋がる自信を子どもたちに持ってもらいたいという思いが強くあります。
以上、療育で大切なこと【支援者の視点に立って考える】について見てきました。
今回は、専門的な知識からの理解というよりも、著者が昔も今も変わらずに持っている支援者のスタンスになります。
しかし、変わらずに持っているとはいえ、その思いは時と場合によって揺らぐこともありました。
だからこそ、紆余曲折あった療育経験の中で見えたきた大切なことはおそらく真実なのだと思います。
私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後もより良い発達理解と発達支援に向けて日々の学びと実践を大切にしていきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。