今回のコロナの影響で3月上旬から小学校の休校が続いています。とりあえずは、5月末まで休校の継続が決まっています。
私は地方の放課後等デイサービスの支援員として働いています。うちの事業所に通うお子さんたちは発達障害のある方や発達障害の疑いがある方など、発達に何らかのつまずきのあるお子さんたちが利用しています。
今回は私が現在放課後等デイサービスで働く中で、コロナによる影響について事業所での変化や過ごしなどをお伝えしていきながら、放課後等デイサービスの役割や今後の課題だと感じる点をお伝えしていこうと思います。
まずは、コロナ前の放課後等デイサービスの業務についてですが、名前の通り、学校後(放課後)の過ごしの環境の提供やその中での活動内容の提供などをしております。ですので、平日は学年にもよりますが、1時半から3時半頃の間に学校にお迎えに行き、5時頃まで事業所で過ごすという感じになります。活動事態は、おもちゃで遊んだり、体を使った遊び、お絵かきや読書、工作などお子さんによって多様な過ごしがあります。時々、近くの公園に遊びに行くこともあります。
学校が休校になってからは、午前中からの預かりにしております。時間として、10時から16時といった時間帯で事業所で過ごします。この時間帯は夏休みや春休みなど長期のお休みの活動時間と同じになります。ただ、基本的に外出ができないという点で違いがあります。また、ご存じの方も多いとは思いますが、学校は完全に閉鎖ではなく事情により(ご家族が仕事で不在、お子さんの生活リズムのためなど)登校するお子さんもいます。ですので、すべてのお子さんたちが、同じ時間から事業所で過ごすわけではありません。
職員間では最初に長時間・長期間といった先の見えないコロナの状態に子供たちの過ごしをどうしていくべきかといった懸念がありました。幸いなことに今のところ子供たちの中でコロナによって大きく崩れたというお子さんはおりません。子供たちは、事業所で過ごすのを楽しみしており、室内活動を楽しんでおります。
事業所での対策としては、手洗いやうがい、換気、子供たちの体調の聞き取り(ご家庭や学校)などを行っています。また、職員の体調管理も重要です。朝の検温や手洗い、うがいなどを職員間で声をかけながら行っております。
次に、コロナによる変化について私が感じることや放課後等デイサービスの役割や課題などをお伝えしていこうと思います。
先ほどお伝えした通り、子供たちは事業所での過ごしを楽しみにしており元気に過ごしています。学校が始まったら、生活リズムなどの点で心配なお子さんもいますが、それは今後の課題となります。
子供たちのここ2か月の様子を見ていると、環境が非常に重要であると感じています。これまで通り慣れた安心できる環境や慣れた職員との過ごしは、子供たちの長期間・長時間での活動の過ごしを保障するものになります。また、オンライン教育が今後さらに加速化することが予想される中、私が見ている発達障害のあるお子さんたちは自学自習やオンライン上でのやり取りや、自分で何かを考え取り組むことが難しいお子さんたちも多くいるかと思います。また、ご家庭で長時間過ごすことが難しいお子さんたちもいるかと思います。この点に関しては、発達障害の有無を問わず様々な理由から教育や育児の面で大変さがあるかと思いますが、今回はあくまで自分の領域からの感覚としてお伝えしております。
こういったことからも、預かり機能(育児ストレスの軽減や子供のエネルギーの発散など)と対面での人と人との交流(体を使った体験など)が放課後等デイサービスの役割としてより重要であると考えます。感染拡大を防ぐ環境を考えること、オンライン化は必須のこととして、そうした中で、人ではないと難しいことがより顕著に見えてくるのではないかと思いますし(技術の進歩も含め)、私自身その点をしっかり考えていきたいと思っています。
課題としては、職員の疲労など体調面です。これまで以上に業務の負担は大きくなり、その中で、事故なく、子供たちが安心して楽しく過ごせる環境の提供は短期のスパンでは体力的には可能であっても長期化すると様々なところで歪が生じてくると思います。また、今後コロナによる感染が拡大した時の事業所の対応がこれまで通りでは難しくなることも課題としてあります。
そういった意味でも、今後は学校との連携がより重要になってくるかと思います。いかに、3密を回避できる環境を作り、その中で、子供たちの活動を保障し、保護者や支援者の体力や精神面の負担を軽減していけるかがカギになるかと思います。これまでにない発展的なアイディアを創意工夫していくことが重要で、私自身もこれまでの仕事や生活の見直しをしていきながら、未来に向けて前向きな提案をしていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。