〝学習障害“とは、知的な遅れがないにもかかわらず、読んだり、書いたり、計算することが苦手な人たちのことを言います。
この中で、読み書きに苦手さのある人たちを〝ディスレクシア(読み書き障害)“と言います。
読みに困難さがあると必然的に書きにも困難さが生じます。
それでは、学習障害(ディスレクシア)を理解する上で必要となる知識にはどのようなものがあるのでしょうか?
そこで、今回は、学習障害(ディスレクシア)を理解する上で非常に役立つおすすめ本3選【初級~中級編】について紹介していきます。
実際にこれから紹介する本を通して著者自身、学習障害(ディスレクシア)の理解が深まった、支援の役に立った等、有益な知識を得ることができました。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
1~5の番号はランキングではありません。紹介内容を見て入りやすい本から手に取って頂けるといいかと思います。
1.学習障害のある子どもを支援する
学習障害の概要について学ぶことができます。
学習障害の歴史や診断基準、頻度、アセスメント、ディスレクシアと算数障害への理解と指導方法など網羅的に記載されています。
後半には、ワーキングメモリからの支援、ICTから見た合理的配慮なども載っています。
大学や大学院で学習障害について勉強している方(しようとしている方)はもちろんのこと、実際の支援の現場で学習障害児と関わってる方にもお勧めです。
2.子どもの学びと向き合う・医療スタッフのためのLD診療・支援入門 [改訂第2版]
医療現場に携わる先生たちによって書かれた本です。
そのため、学習障害の症状や診断、そして、検査について細かく記載されています。
さらに、学習障害児への支援についても15ケース取り上げられているため、様々な支援方法を学ぶことができます。
ご家庭や学校で必要な関わり方や環境設定についても載っています。
医療の視点から学習障害児の理解と支援方法について学びたい方にはお勧めです。
3.みんなでつなぐ読み書き支援プログラム フローチャートで分析、子どもに応じたオーダーメイドの支援
タイトルにある通り、学習障害の中でも、読み書きに特化した本になります。
読み書き障害のある子どもを対象に、どの点で躓きがあるのか?それに対してどの視点からの評価が必要となるのか?という問いに対して、フローチャートで分かりやすく分析することができます。
読み書き障害のある子どもにも困り感や支援方法は多様であるということを学ぶためにはとても良い本です。
イラストや写真も豊富で後半には支援方法や配慮の視点などもたくさん載っているため初心者の方にもお勧めです。
4.読み書き障害のある子どもへのサポートQ&A
3と同じく読み書き障害のある子どもへのサポート本です。
これまで見てきた本とは異なり、Q&A式になっているため、読み手が疑問のある項目を探してそこから回答を見ていくという読み方ができます。
内容としては、読み書き障害に関する基礎知識、読み書き障害の検査・評価、読み書き障害のある子どもへのサポート方法についてのQ&Aが豊富に載っています。
初心者の方にも読みやすい内容のためお勧めです。
5.ディスレクシアだから大丈夫!視点を変えると見えてくる特異性と才能
これまで見てきた本とは異なり、ディスレクシアの特異的な才能について書かれています。
ディスレクシアがあるというと一見するとネガティブなものばかり着目されがちですが、視点を変えると様々な強みがあります。
著書の中では、ディスレクシアに見られる4つの特異的な才能について豊富な分量で記載されています。
ディスレクシアだからできる能力・才能について新しい扉を開いてくれる本になっています。
関連記事:「発達障害に関するおすすめ本【初級~中級編】」