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【放課後等デイサービスにおける支援の質を高める方法】療育経験を通して考える

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著者は〝放課後等デイサービス″での経験を通して、日々、〝支援の質″を高める方法を模索しています。

長年の療育経験を通して、〝放課後等デイサービス″といった〝居場所″が、子どもたち、そして、保護者の方にとって大切なものであると実感できるようになりました。

 

一方で、冒頭に記載した通り、〝支援の質″を高める方法を考えていくことが、子どもたちの成長・発達において、とても大切であることもこれまでの経験から見えてきたところです。

〝放課後等デイサービス″で大切なことは、〝支援の質″です。

 

それでは、支援の質を高めていくためにはどのような方法が必要なのでしょうか?

 

そこで、今回は、放課後等デイサービスにおける支援の質を高める方法について、臨床発達心理士である著者の経験談を通して理解を深めていきたいと思います。

 

 

 

放課後等デイサービスにおける支援の質を高める方法

著者が〝支援の質″を高める方法として大切だと考えていることは、主に以下の5つがあります。

 

1.安心感を作り出す

2.利用動機を高める

3.コミュニティにおける新しい繋がりを作る

4.個別支援を充実させる:個別の課題とライフステージにおける発達課題

5.事業所の強みを作り出し価値を提供する

 

 


それでは、次に、以上の5つについて具体的に見ていきます。

 

1.安心感を作り出す

安全感″は子どもたちが活動・生活をしていく上でとても大切です。

子どもによっては外の世界に大きな不安を抱えているケースもありますし、また、対人関係に不安感を抱いている場合も多く見られます。

〝安心感(安全感)″を持てるためには、〝放課後等デイサービス″といった〝居場所″の〝雰囲気″が、まずは温かい・心地よさがあることが必要です。

ピリピリとしたムードでは子どもたちは安心して活動・生活することが難しくなります。

そして、〝愛着″の視点もまた〝安心感″を作り出す上ではとても大切です。

子どもの中には、大人との関係において問題を抱えている場合もあります。

信頼できる大人との関係がしっかりと構築されていくことは〝愛情のエネルギー″の充電に繋がり、それが〝意欲のエネルギー″となって、外の世界で何かを挑戦してみようといった意欲に繋がっていくのだと思います。

 

関連記事:「【療育で大切なこと】安心できる環境の特徴を通して考える

 

 

2.利用動機を高める

療育の意味・目的は、将来に向けての〝自律・自立″にありますが、著者は〝また子どもたちが来たいと思える事業所″を目指して日々取り組んでいます。

生活の〝自立″に繋がる支援ももちろん大切ですが、日々の活動・生活が〝楽しい!″といったことがベースにありきだと思っています。

人はこの世界が楽しいもの・新しい発見のあるもの・新しい世界が見れる喜びのあるもの・やってみたいことがあるもの、といった〝生へのエネルギー″が満たされることで、人生をより豊かに前向きに生きようとしていくのだと思います。

そのためにも、日々の活動を充実させ、子どもたちの〝利用動機″を高めていくことがとても大切だと実感しています。

 

関連記事:「療育は必要か?-療育経験からその必要性について考える-

 

 

3.コミュニティにおける新しい繋がりを作る

〝放課後等デイサービス″といった〝居場所″〝コミュニティ″は家庭や学校では出会うことができない人たちとの繋がりが持てる大切な場所です。

人は自分に合う様々なコミュニティを持っている方が、健康度が高いと言われています。

それは、子どもにも当てはまります。

様々なコミュニティを持つことで仮に学校でうまく行かなくなったとしても、〝放課後等デイサービス″といった〝コミュニティ″が支えになることは多いにあると思います。

そして、〝放課後等デイサービス″の中で関わる新しい人との出会いは対人関係の輪を広げる(社会性の獲得においても大切)良い機会でありますし、その接点を作ることが我々スタッフの大切な役割であると実感しています。

 

関連記事:「発達障害児にとって大切な〝サードプレイス″の価値について考える

 

 

4.個別支援を充実させる:個別の課題とライフステージにおける発達課題

〝放課後等デイサービス″で大切な取り組みに〝個別支援計画″があります。

特別支援教育をはじめ、今の教育・療育で大切なことは、〝オーダーメイドの支援″です。

つまり、より個別化した支援が大切になってきているということです。

さらに、個別の課題に加えて、〝ライフステージ″における発達課題もある程度把握しておくことが必要です。

著者が見ている学童期において、〝放課後の過ごし″で大切な課題には、〝余暇の充実″に加え、〝友人関係・仲間関係″の形成があります。

良い〝友人関係・仲間関係″の形成に加えて、その中で得られる〝自己肯定感″もまた大切な発達課題だと感じています。

 

関連記事:「【療育(発達支援)の専門性】オーダーメイドの支援で大切なこと

関連記事:「療育で大切なこと-学童期の課題を例に考える-

 

 

5.事業所の強みを作り出し価値を提供する

1~4までを試行錯誤していきながら、実践に落とし込むことで〝事業所の強み″が少しずつ見えてくると思っています。

〝事業所の強み″は当然ながら待っていても生まれず、自分たちの手で〝作り出す″といった意識が大切だと痛感しています。

そして、〝事業所の強み″が見えてくることで、子どもたちにどのような〝価値″が提供できるのか、そのアプローチの方法が見えてくるのだと思います。

キーワードは、〝価値の発見″〝価値を作り出す″〝価値の提供″です。

 

関連記事:「【発達障害児への居場所支援について】放課後等デイサービスでの経験を通して考える

 

 


以上、【放課後等デイサービスにおける支援の質を高める方法】療育経験を通して考えるについて見てきました。

今回取り上げた5つの方法は長年の著者の療育経験から見えてきたものです(もちろん、今後、改良・アップデートもしていく必要があります)。

そのため、人によってその内容・方法が当然違ってくる部分もあるかと思います。

大切なことは、自らの行動と思考をもって価値を発見・生成・提供していく姿勢にあると思います。

私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も療育に関して、実践を通して多くのことを学んでいきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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