子どもが不登校になると親はどのように子どもに向き合ったらいいかわからなくなります。
例え、子どもが不登校になったとしても、これまで育ててきた我が子への愛情は変わることがないと思います(そう願います)。
それでは、不登校の子育てにおいて、どのような関わり方が大切になるのでしょうか?
そこで、今回は、不登校の子育てで大切なことについて、5つのポイントを通して理解を深めていきたいと思います。
※今回見ていく5つのポイントは不登校の有無を問わず大切な関わり方になります。
今回参照する資料は「石井志昂(2021)「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること.ポプラ新書.」です。
子育てで大切な5つのこと
著書には、子どもがのびのびと育つために親ができることが5つ記載されています(以下、著書引用)。
- 子どもとの雑談を楽しむ
- 子どもの話を聞く
- 子どもに提案するときはひと呼吸置く
- できるだけ笑顔でいる
- 子どもと距離をとる時間を作る
それでは、以下に5つのポイントについて具体的に見ていきます。
1.子どもとの雑談を楽しむ
以下、著書を引用しながら見ていきます。
雑談などのなんでもない時間を親子で過ごしていると、子どもの中に無条件の自己肯定感がはぐくまれるのではないか。
雑談は、相手に何も求めない時間とも言い換えられると思います。
子どもに言葉で愛情を伝えることは思いのほか難しいことがあります。
一方で、著書にあるように、雑談は相手に何かを求めるもではないからこそ、共に過ごすかけがえのない時間の中に親からの愛情を感じることができます。
不登校の子どもの心は傷ついています。
傷ついた心のエネルギーを回復するためにも、子どもの興味関心を通して会話を膨らませることが必要です。
また、会話がなかなか弾まない場合には、子どもが好きなことを一緒にやってみるのも一つの方法です。
目的のない時間を一緒に楽しく過ごすことで、子どもは親の愛情を感じることができ、心のエネルギーを徐々に回復していくのだと思います。
2.子どもの話を聞く
以下、著書を引用しながら見ていきます。
子どもが話し始めたら、先に立って話を先導しようとせず、あとをついていくように話を聞いてあげてください。
著書には、子どもが話し始めたら、まずは〝聴く″ことを大切にしたほうが良いと記載されています。
親は子どものためを思ってか、ついつい自分の考えを言ってしまいがちです。
子どもは自分の話しを遮られたり、他の考えを聞くと話したい思いにストッパーがかかってしまうことがあります。
子どもが不登校になると、親は〝待つ″ことや〝聴く″こと以上に、学校に行ってほしいといった思いを伝えたり、行けるための提案をしようとします。
しかし、著書にあるように、子どもが話し始めたら、焦らず後をついていくような関わり方が大切です。
3.子どもに提案するときはひと呼吸置く
もちろん、2で見てきたように際限なく子どもの話しを聞き続けるだけでは先に進んでていかないこともあります。
子どもの話を傾聴しながらも、提案することも徐々に必要になってきます。
以下、著書を引用しながら見ていきます。
子どもにアドバイスをするときに、難しいのはタイミングです。
家族やご自身の友だちなど誰かに話して、ワンクッション置くのがいいと思います。
親の中には、子どもとのこれまでの付き合いから、〝子どもを○○の方向に誘導した方がいいだろう″といったようにありま深く考えずに提案する場合もあります。
もちろん、うまくいかないとは言えませんが、重要なことは、著書にあるように、ワンクッション置き、タイミングを見て提案することです。
ワンクッションとは、他者の視点を取り入れることも含みます。
不登校への対応については、周囲の考えや意見なども踏まえて対応した場合の方がうまくいくこともあるからです。
4.できるだけ笑顔でいる
以下、著書を引用しながら見ていきます。
大人が笑顔でいたら、子どもは「今したことはいいことなんだな」と覚えているものです。
子どもは親が笑っている顔が好きですし、それだけで安心なんです。
子どもは親の表情から今の自分の状態・状況を推察すると言われています。
そのため、大人が不安な表情を浮かべていれば子どもにもその不安は伝わります。
一方で、著書にあるように、大人が笑顔でいれば、今の状態は大丈夫なんだと無意識的あるいは意識的に感じることができます。
不登校の子どもは不安でいっぱいです。
そのため、その不安を少しでも和らげるためにも親が笑顔でいることはとても大切です。
5.子どもと距離をとる時間を作る
以下、著書を引用しながら見ていきます。
親がイライラしていると子どもも苦しい。だから、あえて子どもから目を離す時間を作るというのが「距離をとる」ということです。
これまで親にとって大切な関わり方を見てきました。
一方で、親が子どもと関わるためにはエネルギーが必要です。
特に子どもが不登校の状態であればなおさらエネルギーは必要になります。
そのためにも、著書にあるように、子どもと離れる時間をとること、〝距離をとる″ことがとても大切です。
もう少し付け足すと、親には親自身の人生があります。
もちろん、子どものことを抜きに自分の人生を考えることはできないと思いますが、自分の楽しみや何かに夢中になれる時間を作ることで、子どもには子どもの人生がある、自分(親)には自分(親)の人生がある、といった気持ちも出てくるのだと思います。
適度な距離感を作ることで、親にも少し子どもと関わるエネルギーや心のゆとりができるのだと思います。
以上、【不登校の子育てで大切なこと】5つのポイントを通して考えるについて見てきました。
改めて今回見てきた関わり方のポイントは、不登校の有無を問わず大切なものだと思います。
私自身、まだまだ未熟ではありますが、今後も不登校の子どもへの対応・関わり方について理解を深めていきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
関連記事:「【不登校・登校しぶりへの対応方法】3つのポイントから考える」