【コミュニケーションとは?】言葉の発達・発達障害の特徴・支援方法を総合解説

まとめ記事

「コミュニケーション」は、日常生活や人間関係を築くうえで欠かせない大切な力です。しかし、言葉の発達には個人差があり、発達障害のある子どもや大人の中には、コミュニケーションに特有の困難を抱える人もいます。

著者の療育現場においても、言葉の発達の遅れや特徴的な伝達表現など、コミュニケーションの理解と支援に関して様々な課題があると感じています。

 

本記事では、コミュニケーションの基本的な意味から、言葉の発達の流れ、発達障害に見られる特徴、そして日常生活で実践できる支援方法までをわかりやすく総合的に解説します。

コミュニケーションの発達を正しく理解し、一人ひとりの子どもに合った支援を考えたい保護者や教育・福祉・医療関係者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

※本記事は、臨床発達心理士として10年以上療育現場に携わり、修士号(教育学・心理学)を有し、発達障害に関連する大量の書籍を読んできた筆者が執筆しています。

 

コミュニケーションの理解と支援の全体マップ

本記事では、コミュニケーションの理解と支援に関して、以下の7つの章に分けて解説していきます。

1.コミュニケーションの発達段階

2.基本的信頼感と内面化

3.象徴機能とスクリプト

4.発達障害の言語発達の特徴と支援方法

5.コミュニケーション支援・療育実践

6.まとめ

7.参考書籍紹介

 

 

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コミュニケーションの発達段階

「コミュニケーション」とは、本質的な意味として「共有する」といった意味があります。

コミュニケーションの語源を辿ると、ラテン語では「communicare(分かち合う、共有する、伝える)」、英語では「common」、具体的には、「複数の個がその共有された部分でつながっていること」といった意味があります。

ここでは、コミュニケーションを主に「共有する」といった意味で、以下、使用していきます。

コミュニケーションの発達、つまり、「共有世界の発達」にはいつくかの段階があると考えられています。以下、発達初期のコミュニケーションの5つの発達段階(共有世界の発達段階)について、図で記載したものを通して見ていきます。

 

図からも分かるように、はじめは「情動の共有」といった、例えば、大人が笑う↔子どもが笑う様子があり、次に、「視線の共有」といった大人が視線を向けた方向に子どもも目を向ける様子が見られます。

「視線の共有」が発達していくと、大人↔物↔子どもといった三項関係の構図が成立していきます。いわゆる共同注意(行動)と呼ばれるもので、後の心に理論の理解や象徴機能の育ちいったことばの基盤となる行動です。詳しくはこちらで紹介しています:関連記事:「【共同注意とは何か?】三項関係・9カ月革命・社会的参照をキーワードに考える」。

次に、「フォーマットの共有」といった、例えば、簡単なルール遊び(イナイイナイバーなど)が見られ、その次に、「意味の共有」とは、例えば、子どもが犬を見て‟ワンワン”と呼んでいる意味と、大人が‟ワンワンだね”と応える言葉の意味が一致している状態を指します。

「スクリプトの共有」とは、「出来事に関する一般的知識」の事を指し、例えば、大人が‟お出かけ”と言うと、子どもが片付け→トイレに行く→持ち物を準備する→靴を履くといった一連の出来事への流れを想像する力(知識として)のことを言います。

著者の療育現場には、共有世界の発達に特有さが見られるケース、全般的な遅れが生じているケースも見られます。そのため、基盤となるコミュニケーションの発達段階を理解していきながら、さらに、発達の偏りを深く理解する視点を獲得していく必要があると感じてます。

実際に、著者は言葉が生まれるまでの発達の様相を分析した書籍をこれまで読んできていますが、私たちが当たり前に獲得すると思いっているコミュニケーションは大変奥が深いことに気づかされます。以下、参考になる書籍①②③を紹介します。

参考書籍①:「麻生武(著)身ぶりからことばへ: 赤ちゃんにみる私たちの起源」

参考書籍②:「やまだようこ(著)ことばの前のことば―うたうコミュニケーション」

参考書籍③:「浜田寿美男(著)「私」とは何か」

以上の「コミュニケーションの発達段階」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【コミュニケーションとは何か?】共有世界の発達段階について考える」

関連記事:「【コミュニケーションの3つの発達】情動の調律・意図的コミュニケーション・共同注意」

関連記事:「コミュニケーション構造の両義性について-象徴的コミュニケーションと情動的コミュニケーション-」

 

 

基本的信頼感と内面化

この章では、言葉の発達で大切な「基本的信頼感」と「内面化のプロセス」について見ていきます。

 

基本的信頼感

子どもが外の世界に興味を持ち、外の世界を広げ・深めていこうとする知的好奇心が様々な学習をしていく上でとても大切になります。そして、知的好奇心の育ちの根底を支えているものが「基本的信頼感」になります。

愛着理論では、子どもが特定の養育者に対して、安心感・安全感を持てるようになる(安心基地と安全基地の保障)と、次に、探索基地として特定の養育者を基盤として、子ども自ら探索空間を広げていきます。

つまり、知的好奇心を持って探索空間を広げていくことで、子どもは認知機能を高め、それは、言語の発達にもポジティブに影響していきます。

著者が療育現場で見ている子どもたちは、‟生きた言葉”を著者に伝えてくることがあります。‟生きた言葉”とは、自らの経験に基づく喜び・驚き・発見・感動・悲しさ・怒りなど様々な感情体験の共有だと言えます。

‟生きた言葉”を獲得していくためには、生の体験に加えて、それを〝○○さんに伝えたい!共有したい!”といった思いが生じる重要な他者、つまり、「基本的信頼感」を寄せている他者の存在が必要だと考えます。

以上の「基本的信頼関係」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【言語の発達で大切な基本的信頼感について】療育経験を通して考える」

 

内面化のプロセス

言葉の発達は時間をかけて育っていきます。その前提として、子どもが自らの経験をまとめ上げていくという「内面化のプロセス」といった「内面化に要する時間」が大切だと言えます。

子どもは様々な経験を通して、自らの内部に様々な言葉を学習させていきます。内面化された言葉は、時間をかけて、意味や関連性を見出しながら育っていきます。

つまり、表面上の行為で話している言葉以上に、内面の世界は時間をかけながら豊かに育っていくと言えます。

著者が療育現場で見ている子どもは、年齢が上がるにつれて、これまで以上に話の内容が具体化されたり、複雑な意味を持つようになったり、様々な感情を豊かに表現するようになるなど、時間をかけながら、自らの体験を少しずつ言葉にできるようになっていくのだと感じます。

そのためにも、子どもに良い体験を与える中で、子どもの様々な思いに共感を寄せ、様々な言葉で伝え返していくことが大切だと思います。

以上の「内面化のプロセス」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【言葉の発達で大切な内面化のプロセスについて】療育経験を通して考える」

 

 

象徴機能とスクリプト

この章では、言葉の発達で大切な「象徴機能」と「スクリプト」について見ていきます。

 

象徴機能

「象徴機能」とは、「あるものを別のものに置き換える機能」のことを指します。「象徴機能」は、言葉の発達において大切な役割だと考えられています。

「象徴機能」の働きとして、例えば、〝くるま″といった場合に、実際の〝くるま″のイメージを〝くるま″といった言葉に置き換えるなどがあります。また、実際の〝くるま″のイメージを、ブロックなどの事物に見立てて遊ぶ(「象徴遊び」)ことにも「象徴機能」の働きがあるからこそ可能だと言えます(以下、「象徴遊び」の説明について図で作成したものを記載)。

 

「象徴遊び」には、象徴機能の発達によって遊びの内容に変化が見られていく(「脱中心化」、「脱文脈化」、「統合化」)といった特徴があると考えられています(以下、脱中心化」「脱文脈化」「統合化」について図で作成したものを記載)。

 

 

 

象徴機能の発達の支援において、象徴遊びを通して、子どもが他者を意識し、他者との共有体験から象徴化能力の発達が見られると考えられています。

大切な点として、他者との共有体験をもとに、日常の経験から様々な意味を取り出していきながら、それらの部分的な意味としてのパーツを繋いでいくこと、つまり、様々な意味の抽出と統合をサポートする関わりが大切だと言えます。

著者の療育現場には、意味の抽出や統合が苦手な子どもが多くいます(例:自閉症の中枢性統合の弱さなど)。そのため、他者との共有経験から様々な意味を言葉にしていく関わり、そして、それらの意味を統合していくアプローチは、象徴機能の育ち、つまりは、コミュニケーションの育ちにおいてとても重要だと実感しています。

以上の「象徴機能」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【象徴機能の発達について】象徴遊びを捉える3つの視点を通して考える」

関連記事:「【言葉の発達で大切な〝象徴機能″を育てるために必要なこと】療育経験を通して考える」

 

スクリプト

「スクリプト」とは、「ある出来事に対するまとまった知識」のことを指します。

私たちは、「スクリプト」があるからこそ、‟学校の掃除”、‟お出かけ”、‟野球やサッカー”など、特定の言葉を聞いた際に、それに関する様々な情報や時系列における流れなどをイメージすることができます(以下、スクリプトについて図で作成したものを記載)。

 

そして、「スクリプト」は「ナラティブ:語り・物語」の基盤になると考えられています。例えば、子どもが、‟夏休みに○○に旅行に行く(未来の話)”、‟この前、お友達のA君と○○遊びをして楽しかった!(過去の話)”など、「スクリプト」には、〝今、ここ″から逸脱し、未来や過去といった出来事を語るといった特徴があります。

「スクリプト」から見たコミュニケーション支援で大切なことは、「スクリプト(生活の型・生活スタイル)」を他者と共に作り上げていくことが重要であり、その中で、「スクリプト」の集合体といった「文化」の伝承・継承が行われることが支援においてはとても大切だと言えます。

著者の療育現場でも、子どもたちが慣れ親しんだ遊びは、世代を超えて伝承していく様子が見られます。その根底には、他者と遊びを共有する経験が必要であり、快の共有経験を基盤として、他者から学ぶ・他者に教えるといった文化の継承がスクリプト、つまり、言葉・コミュニケーションの発達において、非常に大切だと感じます。

以上の「スクリプト」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【〝スクリプト″から見たことばの発達】療育経験を通して考える」

関連記事:「【〝スクリプト″から見たコミュニケーション支援について】療育経験を通して考える」

 

 

発達障害の言語発達の特徴と支援方法

この章では、発達障害の言語発達の特徴と支援方法として、「自閉症の言語発達の特徴と支援方法」「ADHDの言語発達の特徴と支援方法」について見ていきます。

 

自閉症の言語発達の特徴と支援方法

自閉症の言語発達の特徴として、言語の出現時期に遅れのないケース、知的発達がゆっくりであり言語の発達にも遅れのあるケース、生涯にわたり言語の表現が難しいケースなどがあると考えられています。

言語表現が見られるケースにおいても、言葉の使い方の特有さなど、言語機能の困難さがあります。例えば、特徴的なイントネーションや、会話のターンテーキングの難しさ(背景には「他者視点の弱さ」「言葉を字義通り受け取る」「中枢性統合の弱さ」などがある)などがあります。

そして、自閉症の言語発達の特徴の前兆には、指差しをはじめとした共同注意行動の遅れがあると考えられています。

自閉症のコミュニケーション支援の一つの対応方法としては、まずは、本人の困り感をアセスメントすることにあります。関わり手の考えとは異なり、当の本人は困っていないケースもあるからです。

困り感を理解していく中で、会話のルールや楽しい会話ができるようなサポートが必要だと言えます。そのためにも、自閉症児の興味関心を把握することは重要です。

著者の療育現場にも多くの自閉症児がいますが、言葉の発達の遅れや特徴的な言語理解・表出はよく見られやすい特徴だと言えます。

一方で、興味関心の世界を共有する時に見られるイキイキとした姿、テンションの高さは他者と共有世界を持つ上で大切なポイントだと考えます。

そして、他者と楽しい会話を共有していく経験の積み重ねは、後に、他者への関心を深め、生きた言葉を形作るためにとても大切だと感じます。

以上の「自閉症の言語発達の特徴と支援方法」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【自閉症の言語発達の特徴について】療育経験を通して考える」

関連記事:「【発達障害児のコミュニケーションの特徴と関わり方について】ASDを例に考える」

関連記事:「【コミュニケーションがうまく嚙み合わない発達障害児への対応】SST・ペアトレ・感覚統合からのアプローチ」

 

ADHDの言語発達の特徴と支援方法

ADHDにも言語の遅れが見られるケースがあり、そして、言葉の遅れの中には、不器用さとも関連して発音が不明瞭といった特徴もあると言われています。また、衝動性が影響して、相手の話を聞かずに一方的に話してしまう、思ったことをすぐに口にすることもよく生じると言えます。

ADHDのコミュニケーション支援の一つの対応方法としては、コミュニケーションの問題が自己肯定感の低下に繋がらないように、心理面・行動面の両方をサポートしていくことが大切です。

また、複数の情報を同時に処理することを苦手とするADHDの人において、コミュニケーションにおいても、話をする際には同時にしゃべらない、できるだけゆっくり簡潔に話す、一度に複数の情報を伝えず結論を短く伝えるなどの方法があります。

著者が療育現場で見ているADHD児は、衝動性が影響してコミュニケーションの問題が生じることが少なからずありますが、年齢を重ねていく上で衝動性は徐々に緩和していくことが多いと感じるため、コミュニケーションの問題による失敗経験をいかに予防するかがとても大切だと感じます。

さらに、ADHDの子どものコミュニケーションの支援に関しては、「内言(自分の内部で言葉を操作する)」の発達が注目されています。

内言を育てる方法としては、他者のことばの主体的な取り入れや意味づけとして、代弁、並行語り、気持ちを言語化すること、絵本の読み聞かせなどがあると考えられています。

内言が育つことで、ADHDが苦手とする、自分の行動を調整したり、今後の予定をプランニングするといった力が育まれていくと言えます。

著者の療育経験においても、内言の育ちといった言葉の世界が豊かになっていくことで、これまで衝動的に動いて静止できずにいた行動が、著者が言葉をかけると統制できる様子が増えたり、著者が予定を紙に書いて伝えていた子どもが、自ら予定を考え実行に移せるようになったケースもあります。

以上の「ADHDの言語発達の特徴と支援方法」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【ADHDの言語発達の特徴について】発達障害児・者との関わりを通して考える」

関連記事:「【発達障害児のコミュニケーションの特徴と関わり方について】ADHDを例に考える」

関連記事:「【ADHDの言語発達への支援について】支援で大切な視点とは何か?」

 

 

コミュニケーション支援・療育実践

この章では、コミュニケーションの発達で重要な「象徴機能」が育っていく中で、様々なポジティブな発達が見られた3つのケースについて簡単に見ていきます。

 

切り替えがうまくできるようになった!

自閉症児のAさんは、当時は小学一年生の子どもであり、放課後等デイサービスに通所時は、お絵描き、絵本を見る、おもちゃで遊ぶなど、一人遊びをして過ごす様子が多く見られていました。

自閉症の特性が強く、特定の遊びに没頭すると、遊びを止めることが難しいことが頻繁にありました。また、切り替えを促す関わりをしても、大人の言葉に注意を向けることがうまくできないこともよくありました。

Aさんへの支援のポイントとしては、スキンシップ遊びを通した対人意識を高める関わり、事前に予定は視覚化して伝えること、指示は短く簡潔に伝える方法を取っていきました。

その後のAさんは、大人に注意を向ける様子が増えていき、スケジュールも自分で確認したり、大人の言葉の理解も少しずつできるようになっていきました。

さらには、‟おやつ”、‟外出”など特定の行動を促す言葉を伝えると、それに向けて様々な準備をするようにもなっていきました。つまり、スクリプトの理解が進んでいったと言えます。

その結果、以前よりも格段に切り替えがスムーズにできるようになっていきました。

以上の「切り替えがうまくできるようになった!」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【療育(発達支援)の成果】象徴機能とスクリプトをキーワードに考える」

 

他者とごっこ遊びやルール遊びを楽しめるようになった!

自閉症児のBさんは、小学校低学年の頃には、大人と一対一の過ごしが多く、遊びの内容はプラレール遊び、粘土や工作遊び、読書などを好んでする子どもでした。

一方で、集団でのごっこ遊び遊びやルール遊びになると、理解が難しくうまく集団に混ざれないことが度々ありました。

Bさんへの支援のポイントとしては、Bさんの興味関心の世界を把握していきながら、それを踏まえて、ごっこ遊びやルール遊びを考え発展させ、さらには遊びの難易度を下げたり集団規模を小さくする工夫をしていきました。

その後のBさんは、他者とごっこ遊びやルール遊びを楽しむ様子が増えていきました。そして、象徴機能が育っていく中で、遊びの難易度を上げても対応できるようになっていきました。

さらに、Bさんは、他者とこれまで楽しかった出来事を楽しそうに話したり、こらからやってみたい事を伝えてくる様子も非常に増えていきました。

こうした様子は、コミュニケーションの発達としてのスクリプト、さらには、ナラティブの育ちが顕著に見られたケースだと感じます。

以上の「他者とごっこ遊びやルール遊びを楽しめるようになった!」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「【療育(発達支援)の成果】象徴機能の発達の重要性をキーワードに考える」

 

イメージする力が身に付いていった!

知的に遅れのあるCさんは、小学校低学年の頃には、やりたい遊びのイメージはあるも、その内容が関わり手から見てあまりにも予測しずらいものであり、工作遊びなどで思うように遊びが進まないことがよくありました。

そのため、Cさんの要望に対して、大人が応えた内容や結果はいつもズレてしまうものとなっていました(→コミュニケーションのズレ)。

Cさんへの支援のポイントとしては、Cさんのイメージを様々な角度から具体化していく方法をとっていきました。

例えば、サンプルを複数作成する、本やiPad、イラストなどで完成のイメージ図を一緒に考えるといった工夫です。

その後のCさんは、自分の頭に描いていたイメージ通りの作品ができる機会が増えていき、その中で、Cさん自らイメージを他者に伝えることができる様子が増えていきました。

その結果、他者と様々な場面において、コミュニケーションがうまく取れる様子も出てきました。まさに、遊びを通して、イメージ力がうまく育っていったケースだと感じます。

以上の「イメージ力の育ちによるコミュニケーションの発達」の内容は、以下の記事を参照しています。

関連記事:「療育の成果について-イメージを形にする力-」

 

 

まとめ

「コミュニケーション」とは、本質的な意味として「共有する」といった意味があります。

発達初期のコミュニケーションの5つの発達段階には、「情動の共有」「視線の共有」「フォーマットの共有」「意味の共有」「スクリプトの共有」があります。

子どもが言葉を獲得していくために大切な視点として、知的好奇心の育ちの根底を支えている「基本的信頼感」を他者との間で獲得すること、そして、子どもが自らの経験をまとめ上げていくといった「内面化のプロセス」の理解があります。

言葉の発達では「象徴機能」と「スクリプト」の育ちが重要な役割を担っています。

「象徴機能」とは、「あるものを別のものに置き換える機能」のことを指し、象徴機能の発達の支援において、象徴遊びを通して、子どもが他者を意識し、他者との共有体験から象徴化能力の発達が見られると考えられています。

「スクリプト」とは、「ある出来事に対するまとまった知識」のことを指し、「スクリプト」には、〝今、ここ″から逸脱し、未来や過去といった出来事を語るといった特徴があります。

ASDやADHDの言語発達には、定型児とは異なる発達の様相が見られるため、個別に応じた理解と支援が必要なケースも出てきます。

コミュニケーション支援において、「象徴機能」を育てるアプローチが大切であり、「象徴機能」が育つことで、切り替えがうまくできるようになったり、他者とごっこ遊びやルール遊びが展開できるようになったり、さらなるイメージ力の向上などが見られたケースが療育実践から複数見られています。

 

 

参考書籍紹介

今回の記事内容をさらに深める上でお勧めする書籍紹介記事を以下に載せます。

コミュニケーションの理解と支援を含め発達障害領域を網羅的に学びたいと考えている人には次の書籍紹介記事がお勧めです:関連記事:「臨床発達心理士が厳選:発達障害を理解するための体系的読書ガイド【完全版】」。

言葉の発達の理解と支援に関するお勧め書籍紹介はこちらで紹介しています:関連記事:「【臨床発達心理士が厳選】言葉の発達の理解と支援に関するおすすめ本:初級~中級者向け」。

言葉の発達も含まれる発達心理学に関するお勧め書籍紹介はこちらで紹介しています:関連記事:「【臨床発達心理士が厳選】発達心理学に関するおすすめ本:初級~中級者向け」。

自閉症の理解に関するお勧め書籍紹介はこちらで紹介しています:「【臨床発達心理士が厳選】自閉症に関するおすすめ本:初級~中級者向け」。

自閉症を含め発達障害への支援に関するお勧め書籍紹介はこちらで紹介しています:関連記事:「【臨床発達心理士が厳選】発達障害の支援に関するおすすめ本:初級~中級者向け」。

 


本記事と関連するコミュニケーションに関する記事としてはこちらの記事が非常にお勧めです:関連記事:「【自閉症児の対人コミュニケーション支援】療育現場から考える理解と実践のポイント」。

 

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