【発達性協調運動障害(DCD)とは?】特徴・不器用さのサイン・支援方法を総合解説

まとめ記事

「走るのが遅い」「ボール遊びが苦手」「字を書くのに時間がかかる」「はさみや箸をうまく使えない」など、子どもの不器用さが気になったことはありませんか。このような不器用さは発達の個人差でみられることもありますが、中には「発達性協調運動障害(DCD)」が背景にある場合があります。

発達性協調運動障害は、運動や手先の動作に困難さがみられる発達障害の一つであり、日常生活や学習、遊びにさまざまな影響を及ぼすことがあります。また、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの発達障害を併せもつことも少なくありません。

著者の療育経験からも、ASDやADHDの特性がある子どもたちには、不器用さが同時に見られることが多い中で、運動の問題に関する理解はまだまだま途上だと感じています。

 

本記事では、発達性協調運動障害(DCD)とは何かをはじめ、特徴や発達段階ごとにみられる不器用さのサイン、他の発達障害との関連、そして家庭や学校、療育で実践できる支援方法について、わかりやすく総合的に解説します。

 

※本記事は、臨床発達心理士として10年以上療育現場に携わり、修士号(教育学・心理学)を有し、発達障害に関連する大量の書籍を読んできた筆者が執筆しています。

 

発達性協調運動障害の理解と支援の全体マップ

本記事では、発達性協調運動障害(DCD:Developmental Coordination Disorder)の理解と支援に関して、以下の6つの章に分けて解説していきます。

1.発達性協調運動障害とは何か

2.発達性協調運動障害と他の発達障害との関連と特徴

3.発達段階における不器用さの兆候と特徴

4.発達性協調運動障害への支援方法

5.まとめ

6.参考書籍紹介

 

 

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発達性協調運動障害とは何か

この章では、「発達性協調運動障害の概要」「運動の困難さはなくなるのか」「視覚情報処理との関連」について見ていきます。

 

発達性協調運動障害の概要

発達性協調運動障害(Developmental Coordination Disorder:DCD)」とは、「協調運動技能の獲得や遂行がその人の生活年齢や技能学習および使用の機会に応じて期待される水準を明らかに下回っており、それにより日常生活における活動へ支障をきたしている状態」のことを指します。

DCDは、DSM-5における神経発達障害のうち、運動症群/運動障害群(Motor Disorders)における発達性協調運動障害(Developmental Coordination Disorder:DCD)に該当しています。

「発達性協調運動障害」は、簡単に言えば、「粗大運動や微細運動などの協調運動が生活に長期的にネガティブな影響を及ぼしている発達障害(神経発達障害)」だと言えます。

微細運動」とは、細かい手の動きのことで、文字を書いたり、ハサミや箸の使用などが入ります。

粗大運動」とは、走ったり、自転車に乗ったり、縄跳びをしたりなど全身を使った運動になります。

微細運動や粗大運動の苦手さは人それぞれ異なり、微細運動が顕著に苦手なケース、粗大運動が顕著に苦手なケース、両方苦手なケースなど様々なパターンがあると言われています。

DCDという新しい用語が登場する前には、不器用な子(clumsy child)などと呼ばれており、現時点でも不器用という用語の使用頻度は高く、DCDという用語に置き換えられたわけではなく、併存している状態です。

著者の実感としても、DCDはASDやADHDなどの発達障害と比較しても、まだまだ社会的な認知度は低く、研究も途上にありますが、運動の問題は長期的に見て、健康や幸福度などとも関連性が高いことから、運動の問題に関する理解と支援は重要な観点だと考えます。

以上の「発達性協調運動障害の概要」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「【発達性協調運動障害とは何か?】不器用さについて療育経験を通して考える

 

運動の困難さはなくなるのか

DSM-5によれば、発達性協調運動障害の有病率は5~6%だとされています。問題となるのは、青年期や成人期以降も、運動の問題が残存する点にあります。つまり、運動の困難さはなくならないケースが多いといったことが示唆されています。

著者の身近にも、運動に関する苦手さ(協調運動の問題)が見られる成人の人が多くいますが、運動に関する困りごとに対して、配慮や支援の視点が行き届かないと、症状が自然とよくなることは少ない印象があります。

もちろん、運動の苦手さに対して、過度な克服は避けるべきですが、少しでも運動をしやすい環境、運動が嫌いにならないような配慮は大切だと感じます。

以上の「運動の困難さはなくなるのか」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「運動の困難さはなくなるのか【発達性協調運動障害を例に考える】

 

視覚情報処理との関連

視覚情報処理」とは、視覚情報を取り込み、認知し出力する過程のすべてを指します。これら一連の過程は専門用語で、「視機能」「視知覚/視覚認知」「視覚から運動出力」と呼びます。

視機能」とは、外界からの視覚情報を取り入れるための機能で、視力、視野、色覚、調節、両眼視、眼球運動などがあります。

視知覚/視覚認知」とは、入力された視覚情報を分析する機能になります。

視覚から運動出力」とは、視覚情報を運動アウトプットに繋げることであり、「目と手の協応」とも言われています。

「発達性協調運動障害」と「視覚情報処理」の困難さがある場合、学習においてネガティブな影響が生じると考えられています。

発達性協調運動障害の場合、例えば、筆圧が弱い、文字のパーツの比率がおかしい、文字や文がはみ出している、文字の大きさが揃っていない、行がゆがんでいる、書くのが遅い、楽器の使用など物の操作がうまくできない、体育で、縄跳びや器械体操、球技などが苦手などがあります。

視覚情報処理の場合、例えば、読んでいる時に行や列を読み飛ばす、同じところを繰り返し読む
長時間集中して読めない、黒板を写すのに時間がかかる、計算は得意だが、百ます計算が苦手、文字や数字の習得が遅い、表やグラフを読み取るのが苦手、図形や絵を書き写すのが苦手などがあります。

著者の印象としては、不器用さなど運動の問題が見られる人には、視覚情報処理にも躓きが生じている傾向があると感じます。そのため、運動の問題の理解に加えて、視覚情報処理に対する理解も同時に把握していく必要があると考えます。

以上の「視覚情報処理との関連」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「視覚情報処理の概要:視機能、視知覚/視覚認知、視覚から運動出力について

関連記事:「発達性協調運動障害と視覚情報処理に困難を抱える子どもたちへの理解と対応

 

 

発達性協調運動障害と他の発達障害との関連と特徴

発達性協調運動障害(DCD)」は、他の発達障害(ASD・ADHD・SLD)と高い割合で併存すると言われています。

この章では、DCDと関連性がある「ASDとの関連と特徴」「ADHDとの関連と特徴」「SLDとの関連と特徴」「IDとの関連と特徴」について簡単に見ていきます。

 

ASDとの関連と特徴

ASD(自閉スペクトラム症)で言えば、例えば、ASDの約3/4に、姿勢制御、筋肉の低緊張、微細運動、協調、過剰な随伴運動など軽微な運動障害(MND)が存在する知見があるなど、高い割合で運動の問題が見られることが分かっています。

一方で、自閉症児の中には、運動能力が普通かそれ以上に優れている子どももいると言われています。

DCD‐5以降から、DCDとASDの併存診断が可能となったことから、今後ますますASDにおいても運動の問題への理解と支援が必要になってくると考えられています。

著者の療育経験からも、ASD児・者には様々な面で不器用さが見られることが多いと感じています。ASDと言えば、対人コミュニケーションの困り感に支援がフォーカスしがちですが、運動の問題に関する支援ニーズも高いと感じています。

ASD+DCDといった併存診断が可能になったことで、今後、療育現場においても、ますます運動に関する理解と支援の対応が求められてくると感じています。

 

ADHDとの関連と特徴

ADHD(注意欠如多動症)で言えば、例えば、DCDはAD/HDの30-50%に併存するといった知見があります。DCDとADHDの併存(二つの特徴を有する状態)は、DAMP症候群(Deficit in Attention, Motor control and Perception)とも言われています。

約3~5割といった高い併存率がある一方で、子どもだけでなく大人も、運動が得意であったり、一流の運動選手やミュージシャンなどもいると言われています。

著者の療育経験を踏まえると、ADHDの子どもには、不器用さが見らるケースが比較的多いと感じる中で、逆に、特定の運動に関しては得意な場合もあるなど、ケースバイケースだと感じています。

 

SLDとの関連と特徴

SLD(限局性学習症)で言えば、例えば、DCD はSLDの50%に併存するといった知見が見られるなど、非常に併存率が高いことが分かっています。

学習障害児の中には、手先の不器用さが多いと考えられている中で、運動の問題が全くない人もいると言われています。

著者の療育経験を踏まえると、学習の問題にプラスして運動の問題が重なっている場合(SLD+DCD)、特に学習におけるアセスメントが非常に重要になってくると感じています。

つまり、状態像が分かりずらいため(重複・併存により)、読み書き一つとっても、個々の躓いている所に違いがあるため、アセスメントを踏まえた支援内容を検討することが大切だと考えます。

 

IDとの関連と特徴

ID(知的能力症)で言えば、知的障害児の運動能力は同一年齢の定型発達児より低く、特に、平衡機能や手指の運動のような微細な制御が必要とされる領域の遅れが顕著であると言われています。

知的障害は、発達の全般的な遅れであるため、運動の発達の遅れも同年齢と比べて生じます。

著者の療育経験からも、知的障害児・者は運動の問題が見られる中で、繰り返された運動は徐々に自動化されていき、少しずつ運動機能は高まっていくと感じることから、楽しい体験を通した身体経験の蓄積はとても大切だと感じています。


以上の「発達性協調運動障害と他の発達障害との関連と特徴」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「発達性協調運動障害と他の発達障害との関係(併存)について

関連記事:「発達障害児と不器用さの関連について【自閉症・学習障害・ADHD・知的障害を例に】

関連記事:「自閉症児の協調運動の問題について【療育経験を通して考える】

 

 

発達段階における不器用さの兆候と特徴

この章では、不器用さの兆候と特徴について「学童期の不器用さの兆候と特徴」「成人期の不器用さの兆候と特徴」について見ていきます。

 

学童期の不器用さの兆候と特徴

学童期の不器用さの兆候と特徴について、ここでは「粗大運動」と「微細運動」に分けて見ていきます。

粗大運動」に関しては、「姿勢が崩れやすい」「長縄跳びでタイミングよく入れない」「狙ったところにボールがいかない」「ボールを上手にキャッチできない」「ドッチボールですぐに当たる」「動きがぎこちない」などがあります。

微細運動」に関しては、「文字が升目からはみ出る」「雑巾をしっかり絞れない」「プリントをきれいに折れない」「書写で文字のバランスが悪い」「食べ方が汚い」などがあります。

以上の内容は、様々ある粗大運動と微細運動の中でも、よく困りごととして上がってくる内容になります。

著者の療育経験を踏まえると、上記以外によく見られるものとして、ケンケンやスキップができない、自転車に乗るのに苦労する、よく物を落としたり、人や物にぶつかる、はさみや定規・コンパスがうまく使えない、靴紐が結べないなどが多いと感じます。

以上の「学童期の不器用さの兆候と特徴」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「学童期に見られる不器用さの兆候・特徴について:療育現場を通して考える

関連記事:「学童期の協調運動の問題について【療育経験を通して考える】

 

成人期の不器用さの兆候と特徴

成人期の不器用さの兆候と特徴として、例えば、ひげ剃りや化粧などの整容(身だしなみ)、料理や自動車運転、タイピングや細かい作業などに躓き・苦手が見られます。

上記の内容は、成人期といったライフステージに特有の課題とも言え、上記の躓きが長期化すると社会参加、職業選択、自尊感情の低下などにも影響すると考えられています。

著者は成人期の発達障害の人との関わりも多くありますが、上記以外の内容として、メモするのが苦手、字が汚い、箸やナイフ・フォークの使用が苦手、服をたたむのが苦手などがあると感じます。

以上の「成人期の不器用さの兆候と特徴」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「大人に見られる不器用さの兆候・特徴について:療育経験を通して考える

関連記事:「成人期の協調運動の問題について【発達障害支援の経験を通して考える】

 

 

発達性協調運動障害への支援方法

この章では、発達性協調運動障害への支援方法として「過程指向型アプローチと課題指向型アプローチ」「メンタルとテクニカルへの支援」「ワーキングメモリから見た支援」について見ていきます。

 

過程指向型アプローチと課題指向型アプローチ

発達性協調運動障害(DCD)への支援方法で代表的なものとして、「過程指向型アプローチ(process-oriented approach)」と「課題指向型アプローチ(task-oriented approach)」の2つがあります。

 

過程指向型アプローチ

過程指向型アプローチ」とは、運動のパフォーマンスそのものを高める方法になります。

例えば、走るのが速くなたい人にとって、走る練習に特化するのではなく、走るために必要な下半身の強化や体感のトレーニング、バランス感覚を養うなど、基礎的な練習が過程指向型アプローチに該当します。

過程指向型アプローチは、ボトムアップ的アプローチとも言われ、有名なものとして、感覚統合療法(sensory integration therapy)運動訓練法(kinesthetic training)などがあります。

 

課題指向型アプローチ

課題指向型アプローチ」とは、対象者が求めている特定の運動スキル(例えば、書字スキルの向上や球技の上達など)に対して、対象者に応じた練習法や練習のペースで支援していく方法になります。

先ほどの例で言えば、足が速くなりたい人にとって、走る練習を直接行う方法だと言えます。この場合、目標となるゴール設定が重要であり、そのゴールに向けて練習方法を考えていく必要があります。

課題指向型アプローチの方法は、トップダウン的アプローチとも言われており、有名なものとして、CO-OP(Cognitive Orientation to daily Occupational Performance)NTT(Neuromotor Task Training)などがあります。

著者の発達障害者支援の経験において、以上2つのアプローチは大切だと実感しています。

例えば、成人期になって文字をうまく書けるようになったケースにおいて、書字スキルの向上に加えて、書字の練習を通して、自らの身体と向き合い、どのような練習をすれば自分の身体をうまく動かすことができるのかといった深い学びを得ることができ、その結果、自信の獲得と他の運動に関しても自ら練習法を工夫するようになっていったケースがあります。

運動スキルの向上は、大人になっても可能だということ、また、自尊心の向上や健康の改善、そして、社会参加にもポジティブな影響を及ぼすものだと考えます。

以上の「過程指向型アプローチと課題指向型アプローチ」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「発達性協調運動障害への2つの支援方法について【過程指向型アプローチと課題指向型アプローチ】

 

メンタルとテクニカルへの支援

発達性協調運動障害への支援はテクニカル的な面と、メンタル的な面の2つをバランスよく支援するという考え方があります。

例えば、体が自分の思うように動かないことに対する運動機能の改善を図るテクニカルへの支援(先ほど見た過程指向型アプローチや課題指向型アプローチなど)と、それに加えて、運動での躓きによる劣等感や不安感や焦りなど対する配慮や対応に関するメンタルへの支援の両輪が必要だと言えます。

著者はこれまで成人期の不器用さが見られる当事者との関わりが多くありますが、その中で、メンタルへの支援は非常に重要だと感じます。

例えば、あるスポーツに興味があっても、周囲の足を引っ張る、周囲からできなくて笑われる経験があると、スポーツをはじめ運動することに対して回避的になってしまうケースは少なからず見られています。

運動することは、生涯にわたり大切なため、メンタル面も含め、できるだけ早期から運動に関する困りごとを減らしていけるような工夫や配慮が大切だと思います。

以上の「メンタルとテクニカルへの支援」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「発達性協調運動障害への支援で大切な2つのこと【成人当事者の語りから考える】

 

ワーキングメモリから見た支援

発達性協調運動障害(DCD)の人たちは「視空間性ワーキングメモリに弱さ」があることが分かっています。

視空間性ワーキングメモリ」とは、視空間領域に含まれ、情報を記憶し処理する働きのことを指します。例えば、図形問題について考えると、記憶した図形を頭の中で回転させるなど視覚情報の記憶と操作(処理)が含まれることになります。

視空間性ワーキングメモリが弱いと、計算問題の苦手さや、数字の桁の間違い、数の大小やイメージの理解の難しさ、文字を飛ばして読む、字が汚い、板書の苦手さや漢字の書き取りの困難さなどが生じることがあります。

支援方法としては、以下の3つがあります。

1つ目が「視覚情報の補助」であり、例えば、学習場面などにおいて、一日のスケジュール表を子どもの見える所に置き、そのスケジュール表のどの部分が今の授業に当たるのかを矢印を加えるなど、スケジュールの把握を視覚提示により補助する方法があります。

2つ目が「ワーキングメモリの処理量を減らす」であり、例えば、板書の量を減らす、書く作業などは写真で撮ったり、音声入力をするなど代替方法を考えるなどがあります。

3つ目が「気が散るものを最小限に抑える」であり、例えば、掲示物など子供の気が散る視覚情報を極力減らすといった方法があります。

以上の3点は学習場面へのサポートが主に考えられたものですが、著者の療育現場でも、視空間性ワーキングメモリの弱さへのサポートとして、例えば、必要な情報として遊びのルールなどは視覚情報にわかりやすく(短い文での表示など)残したり、繰り返しの伝達を大切に関わるようにしています。

以上の「ワーキングメモリから見た支援」の内容は、こちらの記事を参照しています。

関連記事:「【ワーキングメモリを支援する方法について】発達性協調運動障害を例に考える

関連記事:「【視空間性ワーキングメモリとは何か?】学習活動との関連性について考える

 

 

まとめ

「発達性協調運動障害(Developmental Coordination Disorder:DCD)」とは、「協調運動技能の獲得や遂行がその人の生活年齢や技能学習および使用の機会に応じて期待される水準を明らかに下回っており、それにより日常生活における活動へ支障をきたしている状態」のことを指します。

DCDという新しい用語が登場する前には、不器用な子(clumsy child)などと呼ばれていました。

DCDの有病率は5~6%だとされています。問題となるのは、青年期や成人期以降も、運動の問題が残存するため、支援の可能性が示唆されています。また、DCDは視覚情報処理の困難さとも関連すると考えられています。

DCDは他の発達障害(ASD・ADHD・SLD)と高い割合で併存すると言われています。DCD‐5以降から、DCDと他の発達障害との併存診断が可能となったことから、今後ますます運動の問題への理解と支援が必要になってくると考えられています。

DCDは様々なライフステージ(学童期や成人期など)において、特徴的な躓きや兆候が見られると言われています。例えば、球技や縄跳びの苦手さ、書字や箸など道具の使用の苦手さ、タイピングや運転の苦手さがなどがあります。

発達性協調運動障害への代表的な支援方法として「過程指向型アプローチ」と「課題指向型アプローチ」があります。前者は、運動のパフォーマンスそのものを高める方法であり、後者は、対象者が求めている特定の運動スキルに対して、対象者に応じた練習法や練習のペースで支援していく方法になります。

こうしたテクニカルへの支援も重要な一方で、運動が苦手なことに対する劣等感や自己肯定感の低下をサポートしていく「メンタルへの支援」もまた大切だと言えます。

 

 

参考書籍紹介

今回の記事内容をさらに深める上でお勧めする書籍紹介記事を以下に載せます。

発達性協調運動障害を含め発達障害領域を網羅的に学びたいと考えている人には次の書籍紹介記事がお勧めです:関連記事:「臨床発達心理士が厳選:発達障害を理解するための体系的読書ガイド【完全版】」。

発達性協調運動障害にお勧め書籍紹介はこちらで紹介しています:関連記事:「【臨床発達心理士が厳選】発達性協調運動障害(DCD)に関するおすすめ本:初級~中級者向け」。

感覚統合に関するお勧め書籍紹介はこちらで紹介しています:関連記事:「【臨床発達心理士が厳選】感覚統合に関するおすすめ本:初級~中級者向け」。


本記事の内容をさらに深めたい人に、発達性協調運動障害と関連性の高い「感覚統合に関するまとめ記事」と「他の発達障害との重複に関するまとめ記事」を以下で紹介しています。

関連記事:「【感覚統合とは何か?】発達障害児の感覚の問題を理解するための基礎と支援の視点

関連記事:「【発達障害の重複(併存)とは?】ASD・ADHD・知的障害などの違いと支援を総合解説

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