発達理解・発達支援・ブログ

人間の多様な理解と支援を目指して!

発達支援 連携

チームで支援するときのリーダーの役割について発達支援の現場から考える

投稿日:2020年8月16日 更新日:

発達支援の現場で様々な人たちと協力して支援を行うことは大切です。

その中で、リーダーの存在は複数の人をまとめるためにも、支援の方向性を作る上でも非常に重要です。

 

そこで今回は、発達支援の現場において、チームで支援するときのリーダーの役割について、私の経験談なども交えながら、その重要性についてお伝えしていこうと思います。

 

 

スポンサーリンク

チーム支援のリーダーの役割について

リーダーの役割として、特に重要なものに、以下の2点があると考えます。

①支援の方向性をつくる

どんな仕事でもそうですが、目標がないと人は走ることが難しいと思います。発達支援の現場でも、今後に向けてどのような方向性を作るかを考えることはとても大切です。

リーダーがどのようなビジョンや目標を持っているかで、チームが向かう方向性は変わってきます。また、チームが向かう方向性は、共感や納得感が得られるようにチーム内の支援者とよく話し合うことも大切です。

そして、方向性は常に暫定的でもよく、走り続ける中でより良い方向性が見えてくることがありますので、常に考え続けることが重要です。

不確定要素の中で、支援の方向性を考える意思決定は勇気のいることかもしれませんが、意思決定を繰り返していくことで、自分の考えがより強固になり、チームからの信頼を得ることができると思います。

②様々な支援者をまとめる

チームにも様々な支援者がいます。それをマネジメントするものもリーダーの役割になります。

そのためには、①の支援の方向性を伝えることに加えて、他の支援者が持つ能力を把握することも大切です。

人には得意不得意があるため、そこをどのように見抜いていくかは、普段の活動でのコミュニケーションなど一緒に活動を共にすることで見つけていくことが重要です。

また、リーダーからの肯定的な評価は他の支援者のモチベーションの向上にも繋がるため、対人支援といった成果の可視化が難しい職場において、言葉による評価はともて重要です。

以上、リーダーの役割についてお伝えしてきました。

 

著者のコメント

私自身、リーダーとしての役割を引き受けた時に、最終的にチームがうまく機能したと実感したのは、上記の2つができていた時であったと思います。

しかし、最初からうまくできたわけではありませんし、今でも職場環境やチームメンバーによってうまくできるかどうかは未確定要素が多くあります。

おそらく最初にリーダーをする人は、上記の2つをうまく機能することはともて難しいと思います。

そのため、私の場合ですと、自分が得意とすること、これはやってみたいと思えるところを中心に実行していきながら、他の支援者に相談する、頼るという方法を取ってきました。

一見すると頼りないリーダーだったかもしれませんが、結果、時間をかけてうまく機能することができたと思っています。

大切なことは前進していこうとする姿勢です。そして、それをチームの支援者に伝える努力を惜しまないことです。

チームの中でのリーダーの存在はとても重要です。時間はかかるかもしれませんし、リーダーにも様々な形があるかと思いますので、ぜひ皆さんが目指すリーダー像に向けて日々の歩みを大切にしていって下さい。

私自身もまだまだ未熟なため、より良いリーダーになれるように日々の意思決定と責任を請け負う覚悟をもって、今後も発達支援の現場で取り組んでいきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

スポンサーリンク

-発達支援, 連携

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

発達障害児が生活経験を重ねることの大切さについて考える

発達障害児の中には、様々な障害特性や知的な高低などによって状態像に違いが見られます。 最近では、もともとの障害特性や知的能力(変動はありますが)に加えて、社会に適応する能力の重要性が指摘されるようにな …

発達支援(遊び編):「ふわふわクジラ遊び」

療育現場では、子どもたちの関心を引くために、様々な遊びの思考錯誤が必要になります。 遊びのヒントは保育本やネットなど参考になるものは色々とありますが、発達につまずきのある子どもたちに対しては、保育者側 …

発達支援(遊び編):「ダンス遊び」

私がいた療育施設では多くの遊びを行っていました。日々遊びをしていくなかで徐々に遊びのレパートリーが増えていきます。 その中には、体を使った遊び、感触遊び、製作遊び、ルールのある遊びなど、ジャンルを分け …

療育で大切な発達的視点:「自己挑戦能力」と「自己修正能力」をキーワードに考える

療育現場で発達に躓きのお子さんたちと関わっていると、今、そしてこれからを、どのようにサポートしていけばよいのか悩むことが多くあります。 それに関連して、これまでどのような経過を辿って現在に至るのかとい …

【療育(発達支援)とは何か?療育(発達支援)の効果は?】療育経験を通して考える

療育とは何か?療育の効果はあるのか?など、著者が療育現場にはじめて赴任した頃にはこのような疑問が強くありました。 おそらく、療育現場に関わるスタッフは、一度はこのような疑問を持ったことがあるのではない …